worksは8/24に更新しました.

地球に乗って風を旅する

今ここ、東京の神田川付近のこの場所に、
つめたい風がふわふわ吹いている。

大体が、周りの環境的に(幹線道路や工場で)
いい空気ではないんだけど、
時折、すっきりした綺麗な心地のする
風も吹く。

その風の快さで、
ちょっと旅に迷っているような
妄想がふくらんで、気分がいい。

そこで、思う。
もとをただすと、いま、目の前に
吹いている風は、
どのくらい遠くから運ばれて
きたものなんだろう。

そもそも、義務教育を経ても
「風の出所」という身近な疑問も、
解き明かされない、というのは、
どうしたもんか、と思うけれど、

ちょっとだけ調べると、
地球規模の大きな風の流れとして
偏西風、貿易風というのがあって、
それが日本にも影響を与えていると。

偏西風、貿易風ってたしか
学校で習った気がしてきた。

習ったのに、知識として扱えていないって、
要するに自分自身の好奇心の問題なんじゃ
ないかって思えてきた。…反省します。

まず、貿易風の基準は
赤道(緯度0度)。

赤道は、太陽からの熱を
一番受けやすいので、空気が温まり、
上昇していく。

空気が抜けていくイメージなので、
気圧も低くなる。
(雨が降りやすいので、
熱帯雨林のイメージ。)

その抜けていった先、
大体、北緯30度くらいまで
(右斜めに)北上したところで、
冷めていき、
そこで空気が立ち往生する。

…にも拘わらず次から次へと
空気がやってくるので、そこら一帯は
込み合ってぎゅうぎゅうになる。

だから気圧も高い。
(あまり雨が降らない)

そのあとは、下降して、
赤道方向へ戻っていく。

という赤道と、北緯30度までの循環。
北緯30度というと、チベットとか、
サウジアラビアとか、メキシコとか。
たしかに乾燥しているイメージ。

ちなみに、日本の北緯は
35度が中心とされているので、
風の由来は、貿易風関連ではないなと。

次に偏西風。

…の前に、北極から、北緯60度までの
循環の話。

北極で空気が冷え、高気圧で下降すると
北緯60度まで南下して温まり、
低気圧となり、また北極へ戻っていく。

繰り返すけど、日本は35度くらいなので、
日本の風は北極由来でもない、
ということが分かる。

そして、本題である偏西風。

赤道からの循環(0から30度)と、
北極からの循環(90から60度)の間を
ぐるぐる回るのが偏西風。
(60度から30度あたり)

ここに日本が当てはまる。
偏西風を辿れば、もしかしたら、
風の由来を辿れるかもしれない。

ところで、
風って基本的にまっすぐ進むんだけど、
地球は回転しているので、
ぼくらからすると、風の方が
横に動いているように見える。

風のない日でも、車に乗って
窓を開けると、
風が吹いてくる現象と、まあ、
似たようなもの。(たぶん)

つまり、風の方がぐるぐる回って
いるように感じると。

西から東へと、北緯30度から60度の
間を帯のようにぐるぐる回っていると。
(実際は地球が回っているんだけど)

こんな感じで、「偏西風帯」という
ゾーンで空気は流れている。

東京は北緯36度なので、
その帯でいうと、
中国はもちろんのこと、
(黄砂がやってくるとか言うしね)
地中海や、エーゲ海、
ギリシャのロドス島などもある。

流れに流れて、ぼくたちは、
このあたりを旅してきた風に
吹かれている…
というより、地球の回転にのって、
ぼくらが風の中を旅している
ということもできそうだ。

と、ここまで、かなり
怪しい情報を頼りに探ってみたけど、

偏西風って、高度が1万メートル以上の
話だし、
地上に吹いている風というのは、
実に細かで複雑な動きをしている。

偏西風は西から東へ吹いている、
というが、地上では、
東京湾のあたりから、
陸の方へ吹くように
東側からくることもあるし。

他にも、高気圧の日と、
低気圧の日で、
風の由来(でどころ)は変わるだろうし。

…とおもうと、
高気圧のときは、割合高度の高い
空気が降りてくるので
地中海やエーゲ海がわずかでも
やってくるのかもしれないな。

« »

サイト管理