worksは8/24に更新しました.

棚の上の自分

最近、家に子猫をお迎えしまして。
今まで考えもしなかったことに
注意を向けるようになりました。

いくつかあるのですが、
今日書くのはカロリーのこと。

子猫にあげるごはんの量っていうのが
ある程度決まっていて
家に迎えるまでの施設では一日2回、
その一回の内訳がドライフード20g、
ウェットフード10g。

はじめはその通りあげていたのですが
あっという間に食べてしまって、
残ったお皿がぴかぴかになるまで
もの惜しげに舐めていたので
もしや足りないのでは?
と思ってネットで調べてみました。

すると生後2~3か月の子猫は、
体重×200kcalが目安とのこと。
うちの子は1.3キロなので、
一日に260kcalくらいがちょうどいい
ということがわかりまして。

いま与えているご飯のカロリーから
計算すると、一日に70gが必要でした。

今までは60gだったので
あ、やっぱりちょっとだけ
足りなかったのかな、と
もう少し増やしてみることにしました。

そこで気が付いたのですが、こんなに
ちゃんと食事のカロリー計算するのって
生まれて初めてかも…と。

しかも自分のではなくて、子猫のための。

ほんとうは自分にもカロリー計算が
必要なのかもしれないのにな。

他人のことなら平気で考えるのに
「もし自分だったら」という
考えがすっぽり抜けていて、

そっかー、
自分のことって棚に上げがちだよなあと
ぼんやり考えながら
子猫がぱくぱく食べている様子をみていました。

自分を棚に上げるって結果として
悪いことばかりではないと思うけど、
なにかを見逃しているようで
ぼくはちょっと残念だなと思えてしまうんです。

自分を棚に上げるというのは、
「もし自分がされる立場なら…」という思考が
抜けてる、ということだと思うからです。

たとえば人にアドバイスするときも、
人にしたアドバイスをそのまま自分自身が
実行できるか、と思うと冷や汗がでます。

自分にはできないけど、
あなたならできそうな気がするという、
相手のことと自分の立場とを
しっかり考慮した上ならいいんですけどね。

他にも子どもたちへのワークショップの
内容や順序を考えるときも、
こちらの「やらせたい」「伝えたい」
意図だけが先行して、
子供たちの反応を想像したり、
一人ひとりなにが好きな子なのかを
考慮しなくなっている疑惑があります。

つまり「もし自分が子どもだったら」の
思考回路がぷつんといってしまっている。
伝わるために、どうしたらいいか、という
「工夫」を知らぬまに怠ってしまう。

自分を棚に上げることは、
じつは自分のエゴがむきだしになっている
ということなのかもしれません。

こんど展示をしようと思っているんですが、
展示にしたってそうなんです。

展示をするときって、つい
自分がお客さん側になるってことを
想像しないで考えちゃいます。

つまり、自分を棚にあげて、
「みんな見に来て!」と。

「展示をする側」の気持ちとしては
自分の作品を見てほしい、
作ったグッズなんかを買ってほしい
ということなんだけど。

「お客さん」にしたら
なんであなたの展示にいかなきゃ
いけないんだろう?
という立場からスタートするはず。

展示をするのは自由だけど、
お客さんはどうしてその展示に
行かないといけないのか、
その理由づくりや工夫をおろそかにしている
のかもしれない。

これらは全部じぶん自身のいましめとして
反省していこうと思います…。

ふと我に返ると、子猫はとなりで
すやすや眠っていました。

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