worksは8/24に更新しました.

日常に潜む3Dレトリック

書くんだったら、ついちゃんと考えてから。
と思ってしまって、
作文を書くのに、時間を書けてしまう。
だいたい一時間くらい。
 
この一時間が、なかなかとれないんだよ
と思う。
 
そのくらいなら、睡眠時間削れよ、
と言われると、まったくその通り。
なんだけど、だったら、締切のある方を
優先したいんですが、と考えて、
でも、うとうとした気分で捗を進めても
面白くならないだろうから、なんつって
まずはちょっとねるか、
練り練り練り…という具合になる。
 
要するに、結局なにもしないパターン。
すると夢では、目的地に延々たどりつけない
焦燥感に迫られ、目が覚める。悪夢だ。と。
 

 
そういうわけで、もっと手軽に
作文を書こう。
 

 
ちょっとしたメモのようなものを
郵送するものに書き添えるときに、
A5くらいの紙にちょこちょこと、
文章を書いていく。
 
この作文でもそうなんだけど、
書いていくと、「文章の転調」が
出てくる。
 
「*」このマークで文章と文章を
区切って、ここからは
書く内容が変わっているよ、
段落が違うんだよ、という意味付けに
している。
 
A5の紙は小さいから、
そういう段落の間をとると
書ききれなくなってしまう。
 
それに、勢いでペンで書いているから、
接続詞の推敲を十分に行えず、
あとから読み返すと、文章の変わりようが
突然すぎて、なんか変に見えちゃう。
 
そこで、段落の変わり目のところで、
紙を折ってみた。
内側ではなく、外側に。すると、
ちょうど「続きは裏面に」という
具合になる。
 
紙を折ると、いったん文を読むことが
中断され、意識も、紙を回転させる間に
先だっての文章の流れが途切れて、
変化に自然に対応できるようになった。
 
こういう効果ってパソコンの
テキストじゃできないよな、と思う。
 
あえていうなら、ページ分け、
みたいな効果か。
 

 
紙を折るということで、
2Dだった文字を、空間上に
配置することになる。
 
俯瞰ですべて見えない。
回転させないと、見えない。
というのは立体のなせるわざ。
 
空間の中に文字が配置されると、
テキストの意味合いにも変化が
現れる。
 
例えば、看板、とくに案内板や
「立ち入り禁止」とか「一時停止」とか
看板がどの向きを向いているかが、
意味の伝達に一役買っている。
 
以前、3Dレトリックという言葉を
考えて、一連の作品を作っていた。
 
これは割と特殊な状況を作って、
「作品」として存在している感が
あったが、
空間に配置されることによって
(=3D)
生成される効果(=レトリック)
というものは、
日常的に無意識に認識している
ことなのだろうな、と気が付いたのだった。
 
これはもっと面白がれそうだ。
 

 
(以上所要時間30分…よし!)

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