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なぞなぞの仕組み

学びとは何か」今井むつみ著
をうのみすると、

(子どもが言葉を覚えるとき)
「はじめて見るものに
はじめて聞く名前をがつけられると、
それは特定の個体を指す固有名詞ではなく
普通名詞だという「思い込み」を
持つことがわかったのである。」

なんだってさ。

犬をみて「ワンちゃん」と教えると、
他の犬を見ても「ワンちゃん」。

「じゃすみん」という名前を教えると、
他の犬を見ても「じゃすみん」と
呼んじゃうんだって。

色や大きさ、模様ではなく、
「形」を優先する。

だから、ガラスのコップを
はじめてコップとして覚えた子は、
プラスチック製でも、
絵柄が変わっても、それを
コップと認識するらしい。
(まあ、モノの程度と個人差も
あると思うけれど。)

「おつきさま」という言葉を
覚えた子がグレープフルーツや、
レモンの輪切り、丸い掛け時計、
クロワッサン、光があたって
きらきらする葉っぱも、
「おつきさま」と呼ぶようなことも
あるんだって。

外に積もっている雪を見ながら
「雪だよ」と教えると、
床に落ちたタオルや、
こぼれたミルクを見ても、
「雪」ということも。

形の類似を同じ名前で呼ぶ。
まるければボール。
マンホールもボール。
スイカもボール。

「朝、空でぴかぴか
光っているボール」

というと、太陽のことかな?
みたいな。

名前を知らないがゆえに、
生まれる表現がある。

それは形の類似から、代用の言葉を
持ってくるので、
意図せず比喩として、
詩的なイメージを持つこともある。

でも、正しい名称を
知っている人からすれば、
伝わりにくい表現。

この「伝わりにくい表現」こそ
じつは、なぞなぞの真骨頂。

なぞなぞあそびうた」(角野栄子著)

やせっぽっちの
おおきなスカート
にわじゅう くるくる
うごきまわる
「かみくずさん
どいてちょうだい」
「おちばさん
どいてちょうだい」

=ほうき

ちくりとひとこえ
こどもを なかす
わるいやつ
こどもを なおす
えらいやつ

=注射

くろい カーテンが
ひろがります
あなたの まちに
あなたの いえに
あなたの まどに
あおい ひとみに
あおい カーテンに
しずかに おやすみ
いたしましょう

=夜

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