バーナーリスト
「ばかの壁」で有名な養老孟司さんが
人は、1日の3分の1は意識がない、と
言っています。
これにはすごく思い当たる節があって。
寝ている時間はもちろん、それ以外にも
意識がない時間(記憶に残っていない時間)
が結構あるなと思うんです。
なので、やることリストをつけたり、
意識を可視化しないと
今日はなにをやっていたんだろう?
と、茫然としてしまうことが
少なくありません。
*
でも、スケジュールって、
やっぱり限界があります。
どれだけしっかり立てても、
ちょっと掃除したり、
おやつを食べようと思って
コーヒーをいれたり
宅配便が来たり、メールがきたり
突然別の用事を思い出したり
ぼーっとしたり、
ちょっと郵便局に行くだけ、
が長い散歩になったり
キリが悪くて時間が押したり。
ところどころ予定外の
無意識沼にはまってしまいます。
無意識によって増幅される
ブラックホールに
1日の時間の3分の1以上は
消えているようにさえ思います。
*
そのせいか、なかなか片付かない
仕事が蓄積してきて
じりじりと冷や汗が出てきてしまいます。
これを一言でいうと
「サボりグセがある」というのかもしれません。
もうちょっとマイルドに言うなら
「寄り道グセがある」と。
*
最近、真剣にスケジュールの立て方を
どうしようかと悩んで、
誰かに相談しようかとも思っていたのですが、
…よくよく考えてみると、
相談できるような友だちがいない
ということに気が付き、
ネットで調べてみることに。
そこでパッと目についたのが
「バーナーリスト」という方法。
「Googleの元社員が考案したやり方」
という魅力的なキャッチフレーズに惹かれ
記事を読んでみました。
簡単にいうと、
スケジュールの立て方を
キッチンでの料理になぞらえて
考えていこうというわけです。
脳内だと、シュミレーション機能が
基本的にバグっているので
なんでもかんでもできるぞ!
やるぞ!と、
どんどんリストを膨らませてしまう。
でも、実際はそうはいかないんです。
寄り道魔のぼくとしては、それは
痛いほどよく分かります。
膨らんだリストには、
もはやリストの意味がない…と。
*
一方で、実際に料理をすることを
想像すれば、自分の抱えられる容量が
具体的なシーンとして把握できるんです。
スペースは限られている、と。
*
リストを4つに区切ります。
・手前のメインバーナー
・奥のサブバーナー
・カウンター
・キッチンシンク
同時に複数の料理を作ることが
できないってことを前提にして、
スケジュールも考えて行きます。
なので「手前のメインバーナー」には
いま一番やらなければいけない最優先を
一つだけ書きます。そして、
それを達成するためのタスクを書きだす。
*
シングルタスク、とはいえ
奥の鍋の様子を見ながら
ちょこっと面倒をみるみたいな意味で
二番目にやるべきことを
「奥のサブバーナー」にひとつ書きます。
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さらに「カウンター」は
メインバーナーについてタスクの続きを
書いてもいいスペースなのですが、
できるだけ何も書かずにおいておきます。
余裕がある、ということが
大事なのだそうです。
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そして最後に
「キッチンシンク」。
ここには、その他のタスクを
投げ込んでおく。
すぐに、ではないけれど、
次にやるべき未来の最重要候補を
ここに並べておく。
*
できるだけ早めに
メインバーナーを空けて、
サブバーナーを空けて、
キッチンシンクをすっきりさせていく。
2、3日に一回は書き変えて
いくといいのだそうです。
この方法が気持ち良くて、
最近はこれで整理しています。
シングルタスクを意識していれば
急な無意識タイムに襲われても、
大丈夫、という余裕が生まれます。
2021/07/29