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占いの利点

占いとは、「向こう」の人が
こちらに表情を見せてくれる瞬間の
ことである。
 
向こうの人っていうのは、
雲の上とか、山の洞穴なんかにいる
ありとあらゆる有り難い人のこと。
 
そんな大層な方々が、一対一で、
対等な場所で、こちらに声を
かけてくれることがある。
 
そう思えてしまうと、その時に
「聞いた」ことに対して
絶対的な信頼を持ってしまう。
 
こういう体験が占いの時間。
 

 
朝起きたとき、
夕方になる少し前の、
きれいなひだまりを見た時に
「これはあんたのもんだよ」という
幻聴を聞く。
 
捗がいかない日々が続いた時も
蝶々が目の前を過ると
「しかしあんた丈夫だねえ」
「なんとか好機に向かうよ」
という幻聴を聞くような気がする。
 
あんたにささやいてるんだい。
という、とんでもなく神妙な体験。
 
200円をお賽銭して
おみくじを引くこと以外にも
ときたまそういうことがある。
 
「偶然」であるということが、
根拠を持つ理由になりそうなのだ。
 

 
思いかえしてみると、
「自分がそう言われたがっていたの
かもしれないな」とも考える。
根拠のない自信に、根拠を求めようとして
そういう幻聴を感じてしまうのかも
しれない。
 
偶然の中にこそ、単に偶然ではない
つながりを見いだしたくなる。
 
占いに敏感な人って、
自分が暗に持っている長所や希望や欲望と、
無関係そうに思える外界での出来事とを
結びつける強力な磁力を持っている人
なのだと思う。
 
そうして、自分の利点を
どんどん勝手に確信に変えてしまうのだ。
 

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