記号を感覚化計画
「ほ」に、もうひとつ文字を
くっつけて、
意味になるものなーんだ。
というクイズがあったとき、
文字にピンとこない子なら
たぶん、
文字だけで考えるのは、
おもしろくない。
絵がほしい。
たとえば、「ほ」に
「し」というカードを
見せたとしても、
あんまりピンと来ない。
だけど絵で「☆」をみせると、
あ、ほしだ、とわかってくれる。
そんなら、と思う。
こういうのは、象形文字とも
言えるわけだ、
それなら、
もう「星」という文字の代わりに
「☆」というマークでいいじゃないか、
という気もする。
お☆さまとか、
きらきら☆とか
ながれ☆とか。
こうすれば、文字みたいに
訳の分からないぐにゃぐにゃの
線のかたまりを
使わないでも、わかりやすい。
*
ところが、
「アイスが☆い」とか、
「うめ☆」とか
こういう使い方ができない。
意味が変になって聞こえる。
文字が意味をもつから、
音で代用ができない。
それに、漢字として
☆座とか、
衛☆中継とかすると、
意味は合うが、
☆=「せい」という音が直結しない。
それなら、
星=「せい」と覚えるのと変わらん。
結局、汎用性に欠けるわけで、
やっぱり「星」であって「ほし」
のほうが都合がいい。
*
べつのやり方を考えないと。
うーん、
絵の付いたカードを使おうか。
星の絵が描いたカード
骨のカード、
頬のカード、
地面を掘っているカード、
など…
これを作るのに、
「ほ」に何をくっつけたら
いいでしょう?
という考え方。
ポイントは、サーカスの舞台で
発表するというところ。
自分で、やってみたのが、
他の人から拍手をもらえる、
というのがいい。
伝わった!という感触。。
それには、
やってみたくなる舞台装置が
必要だ…うー、うーむ…
むにゃむにゃ…
とにかくもっと工夫だ。。
*
文字は記号である。
感覚的には無意味なものに、
意味が付け加えられたもの。
河原に転がっている石を
どんな形どんな大きさのものでも
「石」と呼んでしまえば、
どれも同じなように、
記号も、どんなフォントでも
誰が書いても、同じ意味になる。
記号は、意味を
「同じに」「平等に共有」する為に
意識が作り出したもの。
自然でも、感覚でもない。
だけど覚える必要がある。
…なんてこった。
子ども時代は感覚の時代だから、
目で見たもの、触ったものの
体験以上に
別の付与された意味があるという
言葉や記号には、
人によっては、感覚との大きな溝が
あるんだと思う。
その溝を心地よくすべらせて
行くようなものが
作れたらいいなと思う。
2018/10/03