らぶらぶ
LOVEとかラブラブとか、
ハートマークって女子のって感じだけど、
なぜ男子の「好き」は
LOVEじゃないのか、と疑問に思う。
なにか可愛いものなど見た時に
男子が「LOVE」と言った瞬間、
ヘンタイという烙印が押されます。
男側だって口には出さないけど、
恋をすれば心はLOVEなのに、と思う。
ときめき感とかめろめろ感が
どうにも出しにくいんだぜ、男って。
そのへん、不平等ですね。
「そんなの人によるって、
あたしらでも”LOVE”だなんて
柄じゃないのいっぱいいるし。」
という女子側の意見もあるけれど、
男子のLOVEは全土に渡って、
一般的に受け入れられ難い。
どうしてこんなことを
書くのかというと、テレビドラマで
「マルセル少年とプロヴァンスの思い出」を
見て、主演のリチャード・オワリーに
ついうっかりLOVEみたいなことに
なってしまったからです。
原作者であるマルセル・パニョルの
自伝的ドラマで、彼が十代はじめ頃に
体験した物語なのだという。
*
成績優秀で学校に入学するけれど、
しだいに勉強することを諦めてしまう。
なぜなら勉強できる奴は、敬遠されるのだ。
皆とうまくやるには、適度にもふざける。
とても仲間を愛するやり方なのだけど、
一気に下がった成績をみて、
先生と両親は愕然とする。
この子は知恵遅れなのかも、と。
でも友人は彼に一目おいていて、
「君は利口だよ。
成績は一番でもなければビリでもない。
皆と笑い合うが、
笑われる側にはならない。」という。
そんな中、成績一番の少年が、
妬まれて殴られた。
仕返しをしなければ、と
マルセルはいきり立つ。
けれど、喧嘩がバレたら、
学校からも親からも、さらに
手ひどい罰を負うことになる。
ぼくは見ていて、やめろやめろと
どきどきした。友人も早まるなと止める。
でも彼は聞かない。
本当の気持ちに従うことと、
周りからの罰則や立場を恐れること、
彼は迷うことなく前者を選んだ。
その時の彼の表情に、
あたしはすっかりぞっこんでした。
2013/05/16