worksは8/24に更新しました.

気がつく人

よく、占いのおばさんって
お客さんがイスに座った途端に
「ほお、あんた、悩みがあるね」
というでしょう。
 
「なんにも言わんでいい、
顔にそう出でおるわい」
 
で、なんだか知らないけど
言われてみると、
そうそう、そうなんですよ。
という気持ちになって、
この占い師は信頼できそうだ、
ってなってくる。
 
これって、占いに行っている時点で
悩みがあるのは当然だから、
ほぼ100%誰にも当てはまること。
 
兵の上261
 
こういう話を聞くと、
占い師って結局詐欺なんだよな、という
印象を持ってしまうかもしれないけど、
逆にぼくはすごいな、と思えてしまう。
 
魔術や科学では説明できない
未知の感性を操って、心を読み取る、
のではなく、
探偵の観察みたいに、
相手の仕草や身のこなし、
年齢、性別等々からどういう悩みか、
どんな問題を抱えてそうか、
推理するってこと。
 
そういう技術のようなものに思える。
 
曲の歌詞にも当てはまるよなーと思う。
ホフディランという2人組の
「スマイル」という曲があるんだけど、
こんな歌詞。
 
「いつでもスマイルしようね
とんでもないことが起きてもさぁ
可愛くスマイルしててね
なんでもない顔して出かけりゃいいのさ
ねえ笑ってくれよキミは悪くないよ
…」
 
ここでのポイントはふたつあります。
 
「とんでもないことが起きてもさぁ」

「キミは悪くないよ」
のフレーズ。
 
「とんでもないこと」って、過去に
経験したことのない人は皆無じゃないか。
だれも大体、とんでもないことを
しょっているだろうから、なんだか
そうそう、そうだね、と思える。
 
「キミは悪くないよ」は、さらに
大勢の人をうなづかせる力がある。
 
ポップソングを聞きたくなる時の
95%くらいの人は、
「じぶんが悪いんだ」と感じてる時だから
とつぜん、歌詞が自分に語りかけてきた、
という胸のときめきを感じてしまう。
 
大勢の人が、同じように
感じていることがあるのだと思う。
そこにちゃんと気がつく人って
偉人だなと思います。
 

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