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絵本「かめめかかめ」のこと

今月末に出る新刊について書こうと思い、
箇条書きで書き留めたことを
今日もAIに文章をまとめてもらいました。

ちょっと不自然なところはありつつも、
いったんこのまま、以下載せてみます。

もうすぐ「かめ めか かめ」(めくるむ)
という、絵を担当した絵本が完成します。

ちょっと特殊な絵本なので、
まわりの人たちにも
上手に説明できるように、
いま感じていることを
振り返ってみたいと思います。

版元である「めくるむさん」って
もともとポプラ社のベテラン編集者
だった萩原さんが立ち上げた出版社です。

絵本に「社会的な意義」を
やわらかく、だれにでも、という
新しい風として
吹き込んでいるような印象があります。

「かめ めか かめ」も「みんなのえほん」
というシリーズで、
どんな特性のあるお子さんでも
楽しめるように考えられた絵本です。

作者のおおのまきこさんは、
特別支援学級で15年も先生をされていて、
いまもご自身の教室を運営されている方。

さまざまな特性のある子たちと
接するなかで、
「こんな絵本があったら、みんなで
一緒に楽しめるのに」という思いがあり、
それがご自身で絵本を作るきっかけに
なったそうで、
そこにめくるむさんの思いが
重なって生まれた企画です。

絵本「かめめかかめ」は、
「音」を楽しむ絵本です。

音だからといって、音楽でもないし、
擬音語でもなく、「なまえ」の音。

文字がカードになって出てくるので、
一見するとお勉強っぽいですが、
そうではなく、むしろその逆。

読み方を覚えるためじゃなくて
「なまえ」を間違えていく
というページがこの絵本の
見どころだったりします。

「ごらり?」「りらご?」
「らりご?」って声にだすと
へんてこな感じに聞こえて、
それがなんだかくすぐったいような
楽しさがあるんです。

いろんな声色で、いろんな言い方で
どんどん間違った名前を耳で聞いて、
声にだして、
それを困ってしまった動物たちの
おかしな表情をみながら、
遊んでみても面白いと思います。

対象年齢感でいうと、、、
文字を読むのがこれからという
お子さんには、指さしで
文字を覚えるきっかけにもなります。

ことばがモノである、という感覚や、
絵の中で文字のカードが動いて
読む順番が変わる、ということで
日本語の表音文字という特徴を、
知らないうちに体感できるんです。

年長さんや小学一年生くらいの、
もう文字が読める子でも、
知っている名前が崩されていく
面白さがあって。

年齢も、特性も超えて、
楽しめる一冊に仕上がっています。

最初、この絵本の文章だけを見たとき
正直「これってなにが面白いんだろう…」
どう絵をつけていけばいいんだろうって
ちょっとだけ途方に暮れたんです。

でも、だんだん形になってきて、
子どもたちがきっと笑うにちがいない、
という感覚が見えてきました。

その絵をつけるひとつのやりがいとして
「めくりんく」という、
本にバリアフリー支援の機能を
取り入れていることがあります。

「めくりんく」は、専用アプリで
絵本に印刷されている
見えないコードを読み取ると、
音声で絵本を読み上げてくれます。

それだけでなく、
どんな絵が描いてあるかも
読み上げてくれます。

絵としては、読み取りコードを
イエロー版の背景に入れることで、
白地を広くとる必要があるとか
イエローの部分をできるだけ小さく
抑えて絵を描くという制限がありました。

絵もシンプルにして、
見やすさ、分かりやすさに徹底して、
遊びの要素はできるだけ控えめにしています。

あまり突飛でナンセンスな面白さは
描けないなどなど、
そういう制限を、制限として見せない
ように、工夫するのもまた考える
面白さであり、その過程に価値を
感じるものでした。

絵も頑張ったのだけど、
この本の初心に立ち返ると、
絵で笑うというより、
音で笑える絵本なんです。

絵が、音で楽しむ遊びを支える
土台のような役割を担ったような
気がしています。

視覚障害や読字障害のある方でも、
一緒に読める。

自分のペースでめくって読める。

「めくりんく」アプリをダウンロード
するというひと手間がありますが、

必要としている方がいれば、
やってみたいと思うはず。
そういう方々に届くように
動いていきたいな、と思っています。

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