ことばのロボットいろはちゃん 更新2020/8/5

自立心

以前、インスタの投稿で知った本
地球に生きる」関野吉晴著(毎日新聞社)
を読んでみました。

というか、ほとんど写真集なので、
眺めてみました。

アンデス、グァテマラ、アラスカ、
シベリア、ヒマラヤ、東アフリカ
などなど、
比較的自然の厳しい…
人が住むのに必ずしも最適の場所
とはいえない土地で
暮らしている子どもたち。

日に焼けた肌、土埃にまみれた服、
冷たくて真っかになった頬、
もしゃもしゃの髪の毛。

それは、肌は透明感がある方が美しく
土は汚いもので、過酷な寒さには暖房で、
髪の毛は床屋さんや美容室で整えてもらうもの、
ということが常識になってしまった
日本では、ちょっと違和感を感じるかも
しれないけれど…

そもそも、よく考えたら、
身だしなみって、だれのために整えるんだろう?
と思うんです。
誰かまわりの人によく見られていたい、
という欲のかたまりではなかったかな?
(必ずしもそうではないと思うけれど)

むしろ写真に登場する子どもたちの方が
地球に親しんでいるただしい姿なのでは
と、この写真たちを見ていると、
思えてきます。

最後の「あとがきにかえて」を読むと、
「自立心」という言葉に目が留まりました。

人にこびないで生きているという。

著者がモンゴルを旅しているとき、
牛追いをしているところを
正面から写真で撮ろうとしたら、
牛の群は、目の前に現れ
カメラを向ける著者に反応して、
バラバラに散ってしまった。

そのとき、牛を追っていた人に
すごい剣幕の声で叱られたんだそうです。

その牛追いが、なんと
7歳の女の子だったというので、
びっくり。

わたしは子どもだから、とか、
気を遣って、とか、
嫌われたらどうしようとか、
逆に怒られたらどうしようみたいな、
そういう心のゆらぎがない。

自分自身に自然に、正直でいられる。

自然の中で生活をしている実感と、
自信や誇りがある証拠なんだろうな。

こういう思いって、うまく言葉にできません。
んーそうか…と、あおぎみる気持ちで、
想像することはできても。

下手に言葉にしてしまうと
実感のともなわない知ったかぶりっ子に
なってしまうので、
あまり多くは書きませんが、
敬虔なきもちに近しい気分、でした。

いまの日本とは全然違った価値観、
けれど、
土の上で生きている、
太陽の陽ざしの下で、
肌で直接味わっている彼らを見ていて、
気持ちのよいことばかりではないと
思うけど、だからこそ、
生活それ自体に生きる実感や自信が
みなぎっているんだなあ。

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