現代っ子としては
昔のテレビ番組で、
過去の偉人の生涯ドキュメントを
いろいろ見てると分かるが、
彼らには、人生を一変するような
出来事っていうのがたいていある。
ほんとに、なんでもないようなことに
ハッとして、意識が一変する。
悟る、というか。
一般人であるわたくしとしては、
そんなことあるかよ、と思うけど、
ある人にはあるみたいなんです。
それはひたすら悩み続けているから
なんでもないことが、
重要なことに思えてくるのだそうな。
尼さんの大石順教は
10代の頃の両腕をなくし、
様々な苦悩を抱える。しかし
カナリヤが雛に餌をあげるのをみて、
両腕がなくてもできることはある、と
心機が一転する。
なぜに、そんなことで…と思う。
天才と言われた過去の偉人たちも
何かを発見したきっかけは、
なんでもないようなことだったりする。
*
そして、どうしてぼくには
やってこないのか、と思う。
だけどそれは突然ふってくるものでは
ないようだ。
さんざん、悩んで苦悩していて、
無意識にまで悩みを考え続けると、
その結果、ささいなことが引き金となって
答えが導きだされる。
それって、ものすごく前向きで
能動的なはたらきを続けることでしょう。
かつての自分は、
「変わりたい」と思いながらも、
本当にそれを自分が自分の責任で
やるのか、と考えるだけで、ぞっとした。
人生を一変するようなことを
望みながら、
大事なことはだれか、別な人が
やってくれるんじゃないか。
そういう思いがあった。
*
小学生のころのことを
思い出した。
一人で家で夜の留守番して
夜ご飯食べて、歯を磨いて、
お風呂入って、パジャマきて、
寝ることが
できた時を思い出した。
そんなことですら、できる気が
しなかった。
(正直に言うとパジャマは、
着替え忘れた。)
一人だから、気が張っていて、
目がさえていたので、
本当に一人で眠れるのか、
そもそも眠るってどういう風に
すればいいんだっけと考えたりして、
分からないと思っているうちに
朝になっていた。
朝になると親が横にいて、
一人で夜を過ごせたことを
自慢したっけなあ。
2017/07/26