無視せよ
油断から風邪をこじらせてしまって
3日くらい床に伏していました。
風邪にいいことなど、ひとつもない。
薬のせい?か知らないけど、
まったく無機質で単純な夢を
繰り返し、繰り返し、見続けて
目が覚める度に時計をみても
ほとんど進んでいない。
朝方、布団に這いつくばりながら、
今なら風邪をこじらせている全ての人に
心からの同情ができる、と思っていました。
風邪じゃない時に、風邪の人を看るのとは
全然リアリティが違うんだぞお、と
無意味に狼狽しました。(心の中で)
本も読めないし、ただ茫然と
宙を見つめているだけで精一杯なので、
ものすごくいろんなものに
おいてけぼりにされた気分です。
今から取り返せるのか、と
焦ってしまうけれど、
こんなときに、ファインマン先生の
台詞がふと呼び起こされる。
「僕は他の連中のことなんか
まったく無視しなくちゃならん。
そうすれば自分の仕事ができるんだ。」
という台詞。
彼は大学の教授もしていたし、
物理学以外を専門としている友人も
たくさんいた。
そうとうな議論や考え方が彼のもとに
舞い込んで来ただろう。
それらにもみくちゃにされていては
自分の持っている最高の能力は
ひきだされないのだという。
いたずら書きした紙にも
「無視せよ」
と書いていたくらい。
ぼくは周りを気にしてしまいがちだけど、
無視するのを良しとする、
という考えには驚いた。
ちょっとくらい出遅れたくらいでなんだ、
と思う事にしよう。
周りのことをいったん「無視せよ」と
考えてみると、とたんに
身軽になったような気がしました。
2014/01/21