世界で一番になる方法/その他
電車に乗っているとき、
それはとてつもないアイディアが
わけもなく降ってきたりする時間。
でもそれはたいてい、頭によぎった瞬間
高圧蒸気のごとくしゅっと消える。
ただ、その日に限っては、
ちょうどケータイを手に持っていたので
すかさずメモをとった。
それが「定義づけによる、
世界で一番になる方法」である。
重要なのは、「定義づけによる」
というところ。
*
思い出したのが、
昭和の落語家、春風亭柳昇の決まり文句。
「わたくしは、春風亭柳昇と申しまして、
大きなことを言うようですが、
今や春風亭柳昇と言えば、我が国では…
…
(沈黙)
…
わたし一人でございます…」
初めて聞いたPCの前のぼくも、
何度も聞いているだろう当時のお客も
どっとわく。
「世界で一人」といえばのギネスブックをみても、
こんなものが世界一と呼べるのか、
というのがあるし、
そうなってくると、
自分も実は、なにかしらの世界一に
なっているのではと思えてくる。
例えば、昨日はぼくの大好きなコンビニお菓子
ポイフルを2袋開けたのだが、
一日絵を描きながらポイフルを2袋嚙みぬいた西村祐貴、
といえば、世界で自分一人なのである。
今自分の住んでいる部屋は
2年くらい前にリノベーションされたのだけど、
そこに住む初めて住人が自分なのである。
リノベーションされてから、一番長く、
この部屋に住む人間といえば、
世界で自分が一人である。
究極までいくと、
「世界で一番の自分」といえば、自分である。
ということになる。
なんとファッビュラスなことに、
世界一がいっぱいだ!
*
発見といえば、他にも、
1、命令口調に「い」を付けると
演劇風もしくはコミカルになる、というのや、
2、しゃべり言葉のなかで、
「いいですか。」を省略すると、
偉そうで、すごく癪に障る、というのがある。
1の例
「さっさとやれ」→「さっさとやれい」
「さわるな」→「さわるない」
「逃げろ」→「逃げろい」
2の例
「~とってもらってもいいですか?」
→「~とってもらっても?」
「これ食べてもいいですか?」
→「これ食べても?」
2017/01/29