この矢印はどっちだ?
小学生のころ、
よく議論になっていたことがあって、
それが「踏切の矢印はどっちだ問題」。
たとえば、これ。
この場合、電車は「どっちから」
来るでしょう?
…
小学生だった当時、
矢印の向いている先から電車がやってくる、
と主張するぼく。
「こっちの方向から電車がくるよ」と。
一方、
あれは電車の進む方向だから、
反対だよと兄。
これを読んでいるみなさんは…
当然、分かると思いますが、
矢印は、
「電車の進行方向」を指すので、
写真の場合だと、
左から電車がやってきて、
右へ去っていく。
*
では、ここからが、本題です。
この風見鶏をご覧ください。
風見鶏は、風が吹いている方向を
示してくれるもの。
踏切と同様に矢印があるので、
方向が一目で分かる。
さて、
この写真の場合、風は
どっちから、どっちへ
吹いているでしょうか。
*
答えは、矢印の先の方向から
鶏の尾の方向へ吹いているらしい。
踏切とは逆なんです。
なぜそうなるかというと、
尾の側から中心軸までの距離を
遠くすれば風上を向くという
構造だから、です。
つまり、顔よりも
尾の方が大きいから風上を向く、
とザックリ言い換えても
いいかもしれない。
*
ならば、顔側を大きくして、
風の進行方向にそって顔を向けることも
(踏切と同じように)できたはずだけど、
そうしなかったのはなんでだろう?
まあ、そもそも、
鳥の顔と、尾の比率から見ても、
風上を向くことも自然だし、
wikipediaで見てみると、
「警戒心が強い雄鳥の習性から魔除けの意味」
「キリスト教の教勢の発展といった意味」
「風見鶏という言葉は
「風に向かって雄々しく立つ」という
肯定的な意味で用いられていた」と。
そういうわけで、
高い屋根の上で、
風に向かって屹立しているのも
分かる気がする。
*
風見鶏はあんまりみないけど、
なんか、ペットボトルを
工作して作った風向計もどきは、
たまに住宅街を歩いていると
目にするので、
見つけたら、風の向きを見てみようかなと思う。
2020/09/02