ことばのロボットいろはちゃん 更新2020/8/5

迷子になるための地図

小学校の頃に、詩を書くという
授業があった。

自分自身が何をかいたのか、
全く覚えていないんだけど、
友だちが書いた一篇が
いまだにわすれられない。

ぼくの記憶で復元しているので
正確ではないけど、
「しもんの地図」(仮)
というタイトル。

てのひらには
地図がある。

ゆびのつけねの山脈から
川を下り、
指先をぐるぐるまわる

というようなもの。

自分のてのひらを
地図に見立てるという発想が
すばらしくて
先生も、生徒たちも
目を丸くしたようにおもう。

ちょっと話題は変わるけれど、
鳥瞰図が面白いと最近は思っているんだけど
地図もいい。

古本屋で、
河出書房新社から出ている
「地図」不思議な夢の旅
(1978年発行)
という本を見つけた。

ふしぎの国のアリスの
ルイスキャロルや、
谷川俊太郎は、1:1の地図
(実寸の地図、捉えようによっては
バミリみたいなものだったり)
について書いていたり。

地図というと陸を思い浮かべるが
海の地図、海賊の海図も
載っていたり、
ただ地図といっても
まじめな専門書というよりは
文学的想像力がパッと光るような
面白い一冊。

へえ、こんな捉え方の地図もあるんだ。
と。

ぱらぱら眺めていると、
じゃあ、こんなのは?と思う。

陸があって、海があるなら、
空の地図は?

これは天気図みたいなものか。
天気は刻々とかわるので、
地図も動的でないとな。

立体的な思考の地図は?

これは立体地図があるし、
もっといくと、模型なんじゃないか。
でも、洞窟のように、地表の地図と、
その下にある洞窟の地図とを
両義的に展開させたいとき、
パタパタ開く形の
(めくると地下の洞窟の地図が
現れるような)
地図があったらおもしろそうだな。

同じ発想でいえば、
表面は海の地図。
一面海なんだけど、
部分的にめくると、
海底の様子が見られるというもの。
沈没船とか、魚の種類とか、
海底の深さがパッとみえると
面白いだろうな。

ところで、
散歩していて一番わくわくするのは
知っている道と、知っている道の間に
知らない道を見つけた時。

いつもは目的のない散歩でも、
たまに「知らない小道を見つける」
というテーマで散歩すると、
ほんとに近所にでも、
まだ通ったことのない道があったりして
面白い。

これを突き詰めると、
他人の家の中をのぞきまわりたい、
という犯罪めいた領域に
踏み込んでしまうので、気持ちを
ある程度のところで鎮める。

(この人の家の中にいたら、
いつもの見慣れた景色が
全然違って見えるんだろうな、と
妄想だけにとどめる。)

という抑圧された欲求を
(妄想の)地図で発散できないかな。

家並があるんだけど、
屋根の部分をペラっとめくると
家の内部が事細かにのぞける、
という地図etc…

地図は、迷子にならないために
作られたもの。

だけど、迷子になれる地図が
あったら、ぼくはそっちを
みてみたい。

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