文法ってなんだっけ
「レトリック(rhetoric)」は
修辞法のこと。
文法は「グラマー(grammer)」。
どんな相手に対しても
説得し魅了させ、人の心理を
操作するための技術。
というのが「レトリック」。
ソクラテスとか、
アリストテレスとか
そういう人たちがいた古代中世の時代に
盛んに始まったもの。
しかし演説や広告など、
「人の心理を操作しよう」とするのは、
わざとらしく、正直ではない、
というためか、
今では、レトリックというと
「大袈裟」とか「空疎」とか
「偏った」「長広舌」などといって、
あまり褒めるような意味で
使われることは少ないようです。
一方、文法(grammer)は、
正確に人に伝えるための規則、
といったもの。
programという意味を分解すると、
(「program」には「予定表」や
「電子機器に指令を記述する」という
意味があります。)
●pro「前もって」
●gram「書く」という意味になる。
「grammer」のgramも同じで
「書く」という語源がある。
書くということの基盤の方法や
表現の規則のことを示したもの。
*
ところで、
作った実験的作品を「3Dレトリック」と、
括ってはみたものの、
じつは「3Dグラマー」と名付けた方が
意味としては近いのかもしれない。
と、後になって思う。
でもそうすると、
豊満な女性の立体視みたいに
思えてしまって、
これはこれでいけない。
「ことばってなんだろう」
とか
「文法ってなんだろう」
とかって、考えるのもばかばかしいくらい
当たり前にあるものだけど、
いざ、足を踏み入れようとすると
とらえようもない。
ぼくはことばについて何を知っていて
何を知らないのだろう、
ということをもっとしっかり
調べるべきだと、このごろ強く思います。
2012/08/24