心の込め方
なんか解せないなーと思う事。
以前働いていたところで、
賞与を頂く機会があった。
人数が少ないこともあって、
ひとりひとりの封筒に
「心を込めて名前を書いた」と
社長がおっしゃる。
見ると、確かに、じっくり
時間をかけて書いたような、
力みが感じられた。
ただ、決して上手ではなくて…
やや固い。
そこに性格がにじみ出ているようで、
ありがたいなという気持ちに
なるのだけれど。
ちょっと解せない。
心を込めるってなんだ?
*
心を込める、とか、
本気を出す、って思うと
自分でも固いアイディアになったり、
絵も不自然になったりする。
いま、
ぱっと思いついた例えだけど
(しかもうろ覚え)、
歌人の穂村弘が2作目を作るとき、
全力で頑張る、みたいなことを
編集者に話したら、
あなたが頑張るとカチカチに固く
なりそうだから、肩の力は
抜いてね、と言われたという。
*
心を込める、
本気で頑張ることが
逆効果になるのは、
なんでなんだろう。
たぶんだけど
「心を込める」ということと、
内臓や呼吸が動くことは
同じなんじゃないか。
胃や腸の分解作用を
意識して頑張って早めようとか、
今日から本気をだして、
脂肪酸の分解をいつもの倍にするぞ、
とかできないもんね。
よし、心を込めるぞ、とか
本気出すぞ!と思っても、
そうコントロールできるものでもない。
心は込めるものではなくて、
自然に込められているもの。
自分の気持ちに、
正直な姿勢をとるしかないな、
と思う。
2019/07/20