ことばのロボットいろはちゃん 更新2020/8/5

魔法寄りの現実

夢で、家の近所にものすごく高い建造物が
そびえた景色を見ることが、
たまにあります。

まるでイバラードの絵みたいな、
ふしぎな塔が、にょきにょきと。

てっぺんの方は青くかすんでいて、
信じられないほど大きい。
いつのまにこんなのができたんだろう。
わくわくがとまらない。

こうした夢をみたあと、もしくは、
好きな映画や、マンガや、小説を読んだ後でも
目が覚めると、ああ、ここは現実だった。

と思ってしまいます…。

現実である、ということに対する
がっかり感。
「現実」という言葉がすでに
残念である、という意味を含んでいるように
さえ思えてくるあの感じ。

でも、じつはそんな現実の中にでも
スケールを広げてみると、不思議で
魔法の世界のような現象がたくさんあるはず、
なのです。

・たとえば地球。
宙に浮かんだボール。
そこに水を注いでも、
こぼれることなく、ボールの表面に
水をためていく。
改めて考えてみると、
いったいどんな手品なんだろう?
と思うくらい不思議ですよね。

・何もないとこから水を出す魔法。
アニメなんかでたまにみますけど、
現実でも、コップに冷たい炭酸水を注ぐと
表面に水滴がでます。
これはもはや、コップの周りだけに、
雨を降らせました。と言っても過言ではない。

・ぐつぐつ煮た鍋に蓋をして、
しばらく置いて冷ましておくと、
蓋が開かなくなる。
どんなに力を込めてひっぱっても
全然開かない。
これが空気の重さの正体。

地球には、
ゲームの「ぷよぷよ」みたいなのが
すきまなくみっちり積まれてあって、
下の方にある「ぷよ」の一つが、
ぱっと消えると(真空状態になると)
上からおっこちて来ます。

ぷよが消えると、そこに重さが現れるという
仕組みがあるので、
鍋の中の空気が希薄になると
空気がおっこちようとして
重さが現れるのです。

人間の体に空気の重さを感じないのは、
人間の体にも透明なおじゃまぷよが
入っているからなのです。

・最近旅行に行けていないと
「自分が旅行に行くんじゃなくて、
場所の方がこっちにやってくれば
いいのに…」
と思ったりしますが、

毎日天気が違うように、
空気がずっと同じ場所に滞在する
ということもないので、
こちらがとどまっていても、
空気のほうが次から次へと
やってくる。

空気は吸い取り紙のように、
その場所の水分や温度や匂いを
すいとってやってくるので、
毎朝毎夜ベランダで深呼吸をしながら
この空気の旅の行路を想像して
みると、それだけで胸がときめきます。

夏の空には、入道雲がいつのまにか、
そびえていることがあります。

刻々と形をかえる、不思議な建造物
だと思って眺めていると、
夢でみた景色が、現実にもあったんだ
という気分になってきます。

現実を見つめる視点を
もうすこし、魔法よりで見てみたいなと
ぼくは思っています。

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