自分の言葉の探し方
よく「自分の言葉で話なさい」
というようなことを聞く。
そのたび、あれ?
自分の言葉ってなんだっけ?
とおもう。
直接話せばもちろんのこと、
近頃のSNSでは特定の個人が
発信しているのは明確だから、
自分から発した言葉は、
全部自分の言葉になるんじゃないの?
と、思ったりする。
*
でも、多分、
そういうことじゃないんだろうな。
「自分の言葉で話しなさい」という時って
身元や出所の話じゃなくて、
内容の話をしているんだろうな。
「その内容は、
ちゃんと自分で考えて
本当にそう思って言っているの?」
ということ。
*
でもね、また、ちょっと意地悪な
視点になるとですね、
そもそも言葉って、「同じもの」に
していくものだと思うんです。
いろんな感情や経緯があり、
雑多なもやもやなどもあり、
そういうことを、
ひとまず「うれしい」と言えば、
大体のことは人と共有できる。
だからといって、
「うれしい」という言葉を
「これはお前の言葉か」と聞かれると、
そうでもない。となる。
むしろ「これは、みんなが使っている
言葉です」と思う。
そう考えると、
日本語を使う事自体が、
「みんなと同じ言葉」を
使っていることになる。
だからこそ、
「自分の言葉で話しなさい」っていうのが
これはいったいどういう事なの?と思う。
*
そこで、ぼくが出した答えは、
自分の言葉とは、
「解釈の取り合わせ」だと思う。
知っている人は知っている
「辞書うらない」
これこそ、自分の言葉を見つける
いい遊び。
【やり方は簡単】
1、自分の最近の悩みを思い浮かべる。
2、 目をつむって
辞書の任意のページ開き、
適当なとこに指をおく。
3、指のふもとにある単語が、
自分の悩みに対する意見
(あるいは悩みそのもの)を
表現してくれている
天からのおめぐみ、と思ってみる。
4、自分なりに、解釈してみる。
*
具体的にぼくがやってみよう。
1、悩みは、
「この作文があなたに伝わるかどうか」
2、辞書を開いて指をさす
3、出たのは…なんと「不消化」
4、がーん。もっと端的に整理しないとなー
(中略)反省します。
という結果に終わったけれど、
この「不消化」という言葉は、
今この瞬間、自分にとって、
自分の言葉として受け取ることができた。
「みんなの言葉」に
「自分の解釈」を取り合わせて
ミックスさせることができたら、
それは、自分の言葉と
言えるんじゃないか。
辞書うらないって、
自分自身の潜在意識を
顕著にしてくれるから、
ひとつの遊びとして、おすすめしたい。
2019/04/24