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「おまじない」にしたい歌詞

作文を書く、とか、
俳句を詠むとか、
日記を書くとか、
だれでも、人生で一度は
やったことがあると思う。
 
そこでなにを書いたか、
覚えているだろうか…?
 
たぶん、ほとんどは
自分についてだったんじゃないか。
 
自分のしたこと、思ったこと
感じたこと、
そういう事を書くのが作文だと
小学校の頃から思ってきた。
 

 
でも、文章を書くって
全部がそういうことか、というと
全然そんなことなくて、
 
自己表現とは、
またちょっと違った役目で
作られた文章がある。
 
種類はいろいろあるけど、
最近気になっているのが
歌の歌詞。
 
特に自分が小さい頃に聞いていて
好きだったアニメの主題歌に
「自己表現」ではない、
とある効果が顕著に
表れている特徴がある。
 
それは、なにかというと、
「おまじない」的な言葉の
選び方をしているところ。
 
「いまわたしは、こんな気分です」
というんじゃなくて、
こんな言葉を口にしたら、
気分が良くなりそう。
いいことを迎えられそう…
 
口にするだけで…、
耳にするだけで…、
「おまじない」してもらった
ような感じがある。
 

 
具体例を挙げると…
(※作)は歌詞を書いた人)
 
わかりやすいところだと、
アンパンマンマーチ
作)やなせたかし
 
「♪そうだ うれしいんだ
いきる よろこび
たとえ むねの きずが
いたんでも…」
 
「そうだ うれしいんだ」の
ところで、
強制的に感情メーターを
”うれしい”に
リセットさせられちゃう。
 
生きているってだけで、
うれしいと思わないで
どうするんだ!
と喝をくらったかんじ。
 
そんなこと言われたら、
びっくりする。うれしくて。
 

 
他に有名どころでは、
ポンキッキでながれてた
さあ冒険だ
作)森高千里
 
「♪昨日より 今日が好き
新しいから
ワクワクする この気持ち
なんだろう さあ 冒険だ」
 
単純なのに、
妙に説得力があるのは
なんなんだろう。
 
「おもちゃを買って!
これが好きなの!」という子に
理由を尋ねたら、答えが、
「だって、新しいから」
というワンシーンを妄想すると
馬鹿らしくて
わらっちゃいそう。
 
和田アキ子の歌もよくて
そんな単純でバカな発想が
時々は必要なんだよ、と
上品なお誘いに聞こえる。
 

 
これを知ってる人は
限られるかな。
キンギョ注意報』の
「わぴこ元気予報!」
作)岸田るみ子
 
「♪ちょうちょむすびの
高気圧が 君のハートに接近中
笑顔前線つかまえて
駆けておいで
 
ねんがら年中ハレバレ
楽しまなくちゃウソでしょ
なんでもいーからガンバレ
やってみなくちゃわからナイ
いつでもハナマル元気じるし」
 
まず、「わぴこ」という名前が
かわいすぎるのと、
脳内の快楽メーターが
振り切ってしまって
オーバーヒート寸前な感じが
たまらない。
 
「ねんがら年中ハレバレ…」
から以降の5行は、
ほんとにおまじないとして
となえても差し支えない。
 

 
まだまだあるけど、
あとひとつくらいにしておこう。
夢のクレヨン王国
「ン・パカマーチ」
作)森林檎
 
「♪Okey-dokey てとて
Okey-dokey うって
もんだいは どこか あててみよう
Bing Bing あしを
Bing Bing ならし
ちきゅうのこころを
つかまえよう Hey!
 
ン・パカ ン・パカ
なきむしけむし
みんな いこう
いっしょに いこう

ン・パカパ ン・パカパ
クレヨンマーチ」
 
ちなみに、
Okey-dokeyは、
「問題ないよ」という意味で、
かつ、
たとえば…飲み屋でホッケを
頼んだときに、調子に乗った店員が
「オッケー、ほっけー」
って言っちゃうような、
フランクなニュアンスも
持っている。
 
楽観的になって、
いまあなたの抱えている問題は
解決可能なんだよ、
と諭された気持ちになる。
 
気分が軽くなって、
これは、いけるぞ!と
素直に前向きになれる。
 
これは歌を聞いてもらえると
分かるんだけど、
声優さんの歌い方が
本当にすごい。
 
音程がばっちりあってるのに
わざとリズムをすこし外して
天真爛漫さを表現してる。。
 
最後の
ン・パカパ ン・パカパを
聞いていると、こちらもつい
パッパラパーな頭になる。
これが萌えなのですね。
やられた。。
 

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