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40億年の声を聞く

昼間、うちのねこの黒目をみると
縦にほそーくなっている。

遊んでーと鳴きながら
とことこ歩いてくるので
お気に入りのフェルトボールを
背中にかくして、
ちらちらっと出したり、隠したりする。

最初は「おっ」という感じで見ているんだけど、
獲物を捕らえる瞬間に黒目が大きくなり、
どわっと、とびかかってくる。

そこで思い出されるのが、
自律神経の交感神経と、副交感神経の
身体的な作用のはなし。

交感神経とは、臨戦態勢の状態にする神経。
副交感神経とは、休息するための神経。

猫の目でいうなら、
黒目が細い時は副交感神経が優位で、
黒目が丸いときは交感神経が優位。
なんだって。

明るい時は、見渡せるし、安全を確認しやすく
休息をとりがちだし、
暗い時は、警戒して黒目を大きくしている。

獲物をとるときも、
「いくぞ!」っていうときには
黒目も丸くなるみたい。

猫って昼間に寝て、夜は活発になりがちだよな
と思っていたのも、このためか!と納得。

こういう「本人の意思」というよりは、
40億年からの生命の歴史が作ったシステムが
そうさせている、という感じ、
そこに面白みを感じています。

前にヒルに塩をふりかけると
うねうねと逃げ回る動画を見たことがあって。

命にかかわることだから、
必死になって回避しようとするんだけど、
そういうものが、自分自身の体のなかにも
あるんじゃないかと思うんです。

例えば、やむにやまれぬ事情があって、
(たとえばツライけどお金が稼げるからみたいな)
やっている仕事があって、
それがヒルに塩を与えているような状況だったり
するのと同じなんじゃないかって。

意識でこれは大事だから、とは思っていても、
生命的にはこれは逃げた方がいい!
と反射のようにのけぞる。

人って往々にしてそういうことに
陥りやすいと思うんだよなあ。

だからこそ、
生命側の(つまり自律神経側の)
意見をしっかりと聞くようにしたいし、
それにたいしてどうしたらいいのか
ということの造詣を深めたい。

あと、余談で。

攻撃力を上げるかわりに防御力を下げるのが、
交感神経。
防御力の免疫を強めるかわりに、
攻撃力が下がるのが、副交感神経。

ということなんだけど、
どちらかしかできない、というわけではなくて、
この両方を出すこともできるという。

なんか、魔法か、少年漫画の技の
極め方みたいで面白いんだけども、

リラックスしながらも、緊張感を保つこと
たとえば、
なんか禅の修行みたいな感じなのかもなあ
と思ったり。

それ体感してみたい。

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