ふしぎな2のかき方
今回の実験室は、WEB上でできる簡単なワークショップ(割と大人向け)
あえて意図を伝えずに始めるので、なんのことやらと思いながらも、ちょっと試してみて下さい。
用意するのは、紙とえんぴつ。
あと、もうひとつ用意するものが出てくるのですが、今はひとまずこれだけ。
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まずふつうの2を見てみて下さい。まだ書かないでね。
これをいろいろ変形させながら、書いていきます。
さて、ここからが本題。
この「2」の頭の部分をびよーん、と伸ばします。
こんなふうになりました。では、えんぴつを手にとって、
2の頭を左方向へ「びよーん」と引き伸すように、真似して紙に書いてみてください。
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次は難易度がぐっとあがります。
さっきの2を頭に思いえがいて…、
これのやはり頭の部分を、土星の輪っかのようにぐるんぐるんと回します。
できましたか?下から上にぐるーん、というかんじです。
難しいですが、これも真似して書いてみてください。
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すると、こんなものができ上がりますよね。
なんだか古代遺跡から見つかった宇宙語みたいな、わけの分からない
奇妙な文字のようなものになりました。
「こんなもの書かせて、いったいなんだ!」という声が聞こえてきそうですが、もう少しお待ち下さい。
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さて、ここで追加で用意するもの。
鏡を持ってきてください。
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さっき書いた紙を反時計回りに90°回転させてみると、こうなりますよね。
あなたの書いた紙も同じ向きに変えてもらって、
用意した鏡を使ってのぞいてみて下さい。
どうみえたでしょうか?
紙とえんぴつを用意して書いていない人でも、
PC画面に直接鏡を当てれば見えるので、お試しください。
もし鏡がないという人は、この先は見ずに、
鏡がある状態で、改めて見たほうがおすすめ。
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答えは、花の名前です。
「ゆり」に見えたはず。
「2」という認識から出発すると、どうしてこんなヘンテコで、書くのが難しいんだ、
と思ってしまいますが、じつは日本語。
慣れているとさらっと書けてしまいますが、違った視点からみると、
こんなにおかしな文字と、日頃付き合っている、ということが分かるわけです。
海外の人や、まだ字が書けない子どもにとっては、ひらがなを書くことが、
さっき書いてもらった「ふしぎな2」を書くような気持ちと、同じなんじゃないか。
と思います。
改めて「ひらがな」ってふしぎだなあと、というワークショップ。
「ふしぎな2のかき方」でした。(2015/1/9)
おわり。
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