適応する文章
文章は不思議なものです。
やさしい単語、少ない文章量、同じような素材を使っても、
文章には「よく分かる」ものと、「読み取りにくい」ものがあります。
普段は、伝わり易さが文章に求められます。
だけど、そうではない文章にも、魅力を感じることがある。
たとえばトップページの文。
大きなうつわに
たっぷりの水を
入れて、
火にかけた。
これでは、意味や状況をひとつに絞ることができません。
お湯を沸騰させたのか、火を消したのか、どうだか分からない。
曖昧な文章になります。
ここに、トップダウン的な見方を与えると、ようやく文章に具体性が生まれます。
「トップダウン的な見方」というのは、その文章に対するタイトルや
あるいはイラストのこと。
それによって状況が見えてくると、文章の示すところも明確になる。
逆の言い方をすれば、「曖昧な文章」にひとつ素材を加えると、
文章がその状況に適応する、ということにもなります。
(2013/1/26)