worksは8/24に更新しました.

母国語の呪縛

「何語を国語とするか」
なんていう質問は
日本ではありえない。
 
ところが、ベルギーだと、
「オランダ語」と「フランス語」の二つが
主だって使われているため、
どちらを国語とするか、という状況が
あるのだそうです。
 
スイスだと「ドイツ語」「フランス語」
「イタリア語」それに「ロマンス語」という
四つの国語を持っているのだといいます。
 
同じ国に暮らしながら、
「あなたは何語を国語としていますか」
というような質問が、ときに
必要になるのだといいます。
 
日本では日本語だけ。
これは世界からみると稀らしい。
 

 
はずかしながら、
ぼくはつい最近まで
複数の公用語をもつ国があることを
知らなかった。
 
それだけに驚きも大きい。
 
熱心な読書086
 
他にも発音(拍)の数にも
国によって差異がある。
 
「拍」とは
「あ」「い」とか「が」とか「ん」とか
音の最小単位の種類のこと。
これが日本では112種あるという。
 
英語ではなんと
86165種もあるといいます。
 
圧倒的な違い。
日本語の拍の数はとても少ない
ということがわかる。
(この少ない拍の「使い回し感」が
同音語を生みやすい要因だそうです)
 
“dog”という語を日本では
「ド」「ッ」「ク」という3つの拍に
分けることができる。
 
けれど、英語では
“dog”で一つの拍なのだという。
“spring”も同じでこれで単独の拍。
 
「dogをひとつづつ分けて発音して」
ということが難しいらしい。
 
日本語で例えれば、
「は」を分割して発音して、
というようなこと。
無理な注文です。
 

 
このように、日本語圏で閉鎖的に
暮らしていると、
外国のことばの常識が
信じ難い、受け入れ難いものとして
立ちはだかってくる。
 
一つの言葉しか持たない日本では
どうしても視野がこもってしまう。
 
日本語圏から一歩抜けだしてみると
またあたらしい景色が見えてきそう。
 

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