worksは8/24に更新しました.

数字の味覚

数字を選ぶ、
という機会にはよく出会うもの。
 
たとえばコインロッカー、
銭湯や食事処などにある下足入れ、
映画館の指定座席、
ホテルやアパートの部屋番号、
車のナンバー等々。
 
どの番号にしようか、と一時なやむ。
なんとなくと思いながらも、
数字に好みをもっている人は
少なからずいるのでは、と思う。
 
大雑把に言えば
偶数が好き、とか
奇数が好き、とか。
よくあるものでは
1や7が幸運であるとか
4や13はあまりよくないらしいとか。
 
ほかにも、理由はないにせよ、
どうしてもそれじゃないとイヤ、
なんて言う人もいて、
この感覚っておもしろいなと思う。
 

 
ぼくの場合で言えば、
小学生から大学生までは
ずっと偶数が好きだった。
じぶんの名前に
2(に)4(し)6(む)と
三つの偶数が入っていることもあり、
奇数は好きじゃなかった。
 
2、4、16、24、82、
108、604、842、
このあたりの数字は
いま見ても「じぶん」という感じがする。
 

 
しかし、大人になると味覚が変わって
嫌いだったキノコや貝類がパクチーが
おいしく食べられるように、
数字にも「味覚の変化」があるのだと
最近感じ始めています。
 
というのも、
この頃は奇数が好きなのです。
 
1、3、5、13、17、19、79、
153、217、
このあたりを選り好みしてしまう。
 
以前友人が
「パクチーが好きになると、
パクチー無しに物足りなさを感じる」という
脅威の発言をしていたけれど、
同じように
奇数が好きだと思った途端、
偶数にも物足りなさを感じるように
なってしまった。
 
2で割れてしまう明快さが、
逆に軽々しく思えて来てしまう。
 
奇数や素数の割り切れない数字に
密度の濃い手触りをかんじます。
 

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