worksは8/24に更新しました.

手をつかないで

運命の分かれ道というものがある。
と、言われる。
 
それが一体いつなのか、
どこで目の当たりにするのか、
その時にただしい判断ができるのか。
日々の心構えが試されているようで
考えるだけでおっかない。
 
中には運命の分かれ道とは、
毎日やって来るのだ、という
恐怖の予言をする人もいる。
 
いつだ?それはなんなんだ!
 
と怖がっていたけれど、
気がついてしまった。
 
「いま運命の岐路に立っている」
という自覚をハッキリと見つけてしまった。
 
それは、
縦から横になる瞬間。
 
体の方向のことである。
 

 
考えに行き詰まったとき、
悩んだとき、集中が途切れたとき
(常にそんな状態なんだけど)
イスに腰かけていてもしょうがない
と思って立ち上がる。
 
その辺を一回りして、また席に戻る。
 
ここまではいいとして。
次に気分を変えようとして小机に座る。
 
実はこれ、危険な行為。
小机にむかうということは
床に座るということであり、
イスに座っている時より
体が寝そべりやすい状況になる。
 
ふと気がつくと、あぐら座りしたまま
床に手をついている…
 
※ここが運命の分かれ道!
 
手をつくか、つかないか。
 
手をつく事によって、体の角度は
90°から115°付近まで傾く。
 
ここに重力という惑星の原理が働き
ずりずりとなされるがまま、
やおら体は横になってしまう。
 
重力をありありと体感する瞬間であり、
抵抗する術などない。
 
気がつくと、目の先には天井があり、
しだいにフェードアウトしていく。
目が閉じたのだ。
 
夢の中で激しく後悔をする。
 
二度と手をつくものか。
明日こそは、明日こそは。
 

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