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長風呂派でよかったこと

お風呂は長風呂派で、
だいたい脱衣所の電気だけつけて、
浴室をうす暗くする。

お風呂のふたを机のように半分のこして
音楽をきいたり、映画をみたり、
本を読んだり、なにもしなかったり。

で、長時間つかって、問題になるのが、
浴槽内でのポージング。

ゆるい体育座りになったり、
すねのあたりで足を組んでみたり
正座したり、
中腰になってみたり、
湯船のへりにすわったり
いろいろと変える。

時々ふたをひっくり返して
タオルやスマホが浸水するので
慎重に慎重に。

こないだのできごと。
水中で態勢を変えようと
ゆっくり足を持ち上げたら、
足の甲にうねりを感じたんです。

水流のうねり。
くるくるくるっと、ちいさな竜巻が
足の甲を伝って現れて
消えていったんです。

あ、これは!
と思った。

「空気の推進力」の現象と
同じなのでは、と。

「空気の推進力」とは、
密度の高い(圧力の高い)方から
密度のうすい(圧力の低い)方へと
動く力のこと。

…想像してほしいのが、
満員電車で、
1mmも動けないくらい密集している時
突然扉が開いて、となりの人がパッと
いなくなったら、どうなるか。

周りに圧されて、おっとっとって、
空いた方に動いて倒れそうになりますよね。

それが空気にも起こっていて、
それこそ風のおきる仕組みなんです。

空気は常に周りからぎゅーっと
圧されている。
だから、少しでも空いたところが
あれば流れていく。

いままで空気がそういうものだと
想像しにくかったけど、
お風呂のお湯で体験してみると
あ、そういうことだったのかって
思える。

足を持ち上げると
足のあったところを埋めるように
水がおーっとっとと、倒れ込み
うずまきながら上昇する。

もっとも、以前は
この推進力は重力かと
予想していたんです。

つまり、、、
上から下に力がかかって
地上で横に分散していくイメージ。

でも、そうすると、
飛行機が空を飛ぶ仕組みに
説明がつかないよ、と以下の図を
理系の友人に教えてもらったんです。

(画像はこちらのサイトさまからの引用です)

これは飛行機の翼の断面図です。
一定のスピードが出ると
翼の上部の空気が薄くなるような
構造になっています。
(これ考えた人まじで天才)

「上」で空気が薄くなれば、
「下」の空気は上の方に
おっとっと、と圧しだされ
ゆえに上昇する、と。

これは重力とは逆の方向に
力が働くので、
空気の推進力は重力の方向とは
必ずしも一致しないよ、と。

使い勝手のいい
出張サービスみたいな
「空気の薄いところあらば、
360度どこへでも圧されます!」
そういうものなんだって。

ただただ、
空気がいつでもぎゅうぎゅうの
すし詰め押し競まんじゅう状態だって
ことが、くうきへのアプローチの
第一歩なんです。

そのことが感覚として把握できた
お風呂のひとときでした。

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