2021.05.20

部屋のなかのイルカ

目の前に、宙に浮いたボールがあります。

水をこっぷに注ぐと
こっぷの中に水が溜まっていくように、

そのボールに水を注ぐと
水はこぼれることなく、
ボールの表面に溜まってく。

表面にたっぷりと水が
波うって
窓の外の景色を反射させながら、
ちらちらと光る。

顔を近づけながら、じっとみる。
さながら、球のコップ…
といえばいいんでしょうか。

水を湛えたボールは、
いまもなお、目の前に浮かんでいる。

…

こういう話をすると、
変に思うかもしれないし、
そんなのこの世に存在しないと
思うかもしれないけど、

いま、ぼくたちが立っている
この地球が、その球のコップなんです。

そう思うと
どんな魔法よりも不思議だと
思いません?

見る視点を広げて、
いま自分たちが暮らす視野と、
地球規模、宇宙規模の視野とを
相対的に比べてみると、
この世はとんでもなくファンタジーな
印象に変わって見えてくるんです。

*

空気の重さ、についても
ちょっと視点を変えると、
別の世界に旅行にでも来たような
気分になれます。

そもそも、空気って重さを
感じないじゃない?

だから、「空気を持ちあげる」という状態を
想像もできないと思う。

*

ではまず
簡単な空気の重さの計算方法を
お教えしましょう。

いま、あなたの住んでいる部屋には
どれくらいの空気が溜まっているのか。

平米×天井高×1.2Kg=空気の重さです。

うちだったら、
35平米×2.5m×1.2kgなので、105kg。

宇宙服を着て、真空の広場にたって、
でっかいビニール袋(重さは限りなくゼロ)の
中にうちの部屋の空気をいれて、
持ち上げてみようとすると…

鍛えたアスリートならもてるかもですが、
ぼくにはもてません。

ちょうど大きなイルカが1頭分。

くうきのイルカが
ぼくの部屋のなかにいるんです。
出て行っては、また入ってきて、
くるんと宙返りしたりしている。
そんなイメージです。

*

突然話は変わりますが、
書くと、ほろ酔いになります。

書く前は「書くことなんてない」
と思いながら、
でも考えているうち、
その考えたことを片っ端から
とにかく書いていくと、
いつのまにか、できあがっている。

ほろ酔いが。

ちなみに、
ぼくはお酒を飲むとすぐ具合が悪く
なってしまうので、個人的には
あまりいい例えではないですが、
多分そんなかんじ。

ガラパゴスなほろ酔いこそが、
モノづくりの必須条件って気がする。

明日もまた空気について書きたい。