誤読のひらめき
ラジオはNACK5をよく聞きます。
最近「世界の終わり」というバンドが
流行っているようで、よく曲が流れている。
「眠り姫」という曲なのだけど、
これを初めて聞いたのは、早朝に車で
帰宅しているとき。
朝日で目が冴えようとするかしないかの
ふわふわしていた時だったので、
聞きながらうっとりしてしまった。
そのとき、衝撃の歌詞が聞こえてきた。
サビのいちばん良いところ、
♪〜注射の剣も見つけてきたよね
わお、注射の剣?あぶないぞ、歌詞として。
「ぼーっと火を噴くドラゴンも
ぼくらふたりで戦ったね、
注射の剣も見つけてきたよね」
である。
うへー、なんか、理系的な戦いだなあ。
こそこそーっといって、ぷすって感じでしょ?
ドラゴン相手にくすくすしながら。
そう言われてみれば、
こういう自分たちにしか通用しない悪戯って
恋人同士によくある感じじゃない。
と、目からうろこだった。
でも実際歌詞を確認したら
「注射」ではなく「勇者の剣」であった。
あー、見なきゃ良かった。
と後悔したけれど、僕の中では「注射の剣」の
印象が強くって、もうこの曲が好きになって
しまっていた。
嫌いになるには手遅れでした。
でも、面白いことって、
こういう勘違いから生まれることが多い。
作品をつくる時でも、
検討はずれの誤読とか、見間違いから
「おお、これは面白い」というものが、
作る発端になったりする。
そういうのは、悪く言うと
ちゃんと本を読めていない、とか
人の話をちゃんと聞いていないとか、
理解しきれていない、とか
っていうことだけど、
よく言えば、
誤読もひらめきのうちなのだと思う。
勘違いは積極的に取り入れていこう、
と考えています。
2012/06/10