苦手だけど好き
もし、アンケートで
「話すのは得意ですか?」
と聞かれたら、
「いいえ、苦手です」
と答える。
もし、
「話し手になるのと、
聞き手になるのとは、
どちらが得意ですか?」
と聞かれたら、
やや自信を持って、
「聞く方が得意です」
と答える。
なにしろ、以前
インタビュワーになって、
話を聞きに行くということを
したけど、
人の話を引き出すのは、
スリルがあって、
なにかを引き出せたときに
快感があった。
自分が空っぽでも大丈夫。
むしろ、自分が空っぽだと
思えるから、人の話を
ふむふむ、と思って聞ける。
*
自分が、空っぽでもいい、
と思えると、
会話も楽になるよなあ。
*
と、思う一方で。
自分が話す、という立場に
なったことを想像してみる。
ぼくにも、
「面白い」と思ってることはあって、
それを制作として、実験として
表現してみることもある。
でも、
「なぜそれをやりたいと思ったの?」
と聞かれると、困る。
「それであなたは
誰に何を伝えたいの?」と
聞かれると、またもや困る。
頭の中では、疑問も生じないことも、
表現したり、話したりして
外に出そうとした途端、
困ったことになってしまう。
そのズレを埋めようと、
なにかもっともらしい回答を
用意して、相手を説得したくなる。
けど、本心は「うーん…
何でなんでしょう?(苦笑)」
っていうかんじ。
真の回答は、
そこから考え出すので、
考える筋力がいるし、「伝わる」とは
相手あってのことなので、
自己完結で終われない。
だから、話すのは苦手。
スムーズに回答できない。
でも、だからこそ、
話し合う中で新たな回答が
見つかる瞬間があって、
それがたまらなく愉快でもある。
*
今ぼくの中にある、
理由なきやってみたい事。
「しらんちゃんの勘違い相談室」
「ゆってな~い天使ちゃん」
「もしも漢字が乗り物だったら」
「天からのハッシュタグごっこ」
(自分の言葉の見つけ方)
「なぞなぞ作文法」
タイトルだけ並べても
訳が分からない。
こんなの、
どれも一言で説明できるわけがない。
全部すごく面白い考えなのにな。
ざっくりテーマは、
「まだ言葉で説明ができない領域」
「人が無意識にしていることに
感触を与えること」が、
ぼくにとっての意味のある表現だな
と思える。
こういうことを
だれかが面白がって聞いてくれたら、
毎日でも、話がしたい。
(radiotalkというアプリを知ったんだけど、
これいいかもね。)
そう思うと、話すのって
苦手だけど、好きなんだな。
ちょっと、そうだなあ…
次回から、この作文にゲストを
呼ぶことにしよう。
この作文に、「あなた」を
お客さんとしてご招待して、
ぼくの話に付き合っていただく。
と、言うわけで、どうぞよろしく。
2019/05/22