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苦しさの理解

体調をくずした時の辛さ、とか、
対人関係がぎくしゃくしたときの
気まずさ、とか、
マラソン選手のラストスパートとか。
 
実際に自分がなってみないと
分からない苦しさっていうのが
あると思います。
 
テレビとか人づてとか本なんかで
苦しそうな人がいても、
当人が感じているだろう「キツさ」は
なかなか伝わりにくい。
 
そのことをよく思うのは、
物語や小説を読んでいる時。
 
テディ085
 
(一概には言えないけれど)
本の中では良いこと悪いことの
浮き沈みがありながらも、
全体を通して心地よい居場所感があり、
少なからず憧れる気分になっていきます。
 
大雑把にたとえると、
田舎生活に憧れる都会っ子、
みたいな。
 
傍観している分にはとても豊かで
ミステリアスでもあり、
幸せそうに見えてしまう。
 
だけど、実際に自分がそこに行って
住んでみたら、きっと予想以上の
キツさが分かる、
という気がするのです。
 

 
本を読むというのは、
最終的に自分の頭の解釈に頼るので、
どうも都合のいいように考えたり、
感じたりしてしまうことが多い。
頭でっかちになっているのではないか、
と思ったりもします。
 
仮に、「たくさんお酒を飲まされて、
気を失いそうになって、
気持ち悪くて嘔吐が止まらない…」
という文章を読んでも、以前までは
可哀想に、と思うに留まっていた。
 
実際にとてもキツーイ二日酔いに
なったときに、突然その真意が
頭の中に降ってきて、
それが予想以上の苦しさだったのが、
とてもショックだったのでした。
 
何かを理解しようとする上では、
「苦しさ」に対して一番想像力を
働かせるべきなのだと思いました。
 

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