神さま!
日本のもとシリーズ「神さま」を
本屋でみつけた。
中沢新一という名は
聞き慣れた名前だったので、
立ち読みしたら面白かった。
買ってじっくり読めばよかったと後悔。
内容をぼんやりとしか思い出せない。
でも、大体こんな内容。
縄文時代には、
スーパーもないしコンビニもない。
食べ物を得るには自分たちで狩りに
いかなければならない。
鹿を仕留めた時に、
ヤリを刺した首からどくどくと
血があふれる。
家で待つ子供や女たちのために
捕らえたという嬉しさと、
怖さ、申し訳なさを感じるのだ
という。
命を頂戴して自分たちが生きて
いけるという感謝と畏敬の念こそが
神さまの始まりであった。
自然は自分たちよりも、
圧倒的に大きなものだという
ことを現在よりも直に体感していた
時代なのだろうな。
畏敬の念の数だけ、神さまはいる。
だから神さまはそこらじゅうにいる。
木も石も山も川もみんな神さま。
*
前に神社でお参りするときに
ぎこちなくなると書いたけれど、
それが悪いことかどうか、
なかなか容易には言えない。
獲物を狩りに出て、
動物を殺し、血まみれになって
肉を割かなくても、
コンビニでお金を払って
おにぎりが食べられる。
感謝はお金を払うことによって
摩耗されて、
果たして私は誰に命を
頂戴しているのか
分からなくなる。
けれど、これを簡単には
批判できない気がする。
自分もそういう恩恵を
当たり前のように
受けている一人だし。
もう完全に手遅れだという
気もする。
2013/04/06