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実感探し

テレビとかドラマとかニュースも
映画もそうだし、本もだけど、
見てるとおもしろいなー、とか
なるほどな、とか思って
ついふわふわしてしまう。
 
それでこないだ気がついたんだけど、
もしかして、自分の頭脳も知識も
感覚も経験までも(!)ぜんぶ、
テレビ、本その他と
すり替わってしまったんではないか。
と思った。
 
じぶんはこう考えている、とか
ぼくはこれを知っているとか、
いまこう感じているんだ、とか
そういうことが
外付けのハードディスクみたいにさ、
なってるんじゃないかって思って、
はっとして冷や汗がでたんです。
 
なにしてるの?214
おおげさにSFっぽく言えば、
マトリックスみたいに
繭に入った大勢の人間から
無数のコードが伸びていて、
そこがフジテレビや日テレ、東京テレビ、
そしてNHKに繋がれ、支配されてしまう…
冗談ですけど。
 
でも自分の本当の実感や
考えってなんだろう。
と思いめぐらすと、もしかして
何もないのかもしれない、と思って
こわくなる。
 

 
最近、中川季枝子の影響から
岩波少年文庫をよく読むのですが、
それがまたおもしろい。
つい一気に読んでしまう。
「ふたりのロッテ」のケストナーとか
アトリーの
「グレイ・ラビットのおはなし」とか。
 
なんで面白いかっていうと、
そこに出てくる主人公たちが
多くの場合、
子どもなのにしっかりと自分の力で
なにかを解決しようという
勇気をもった人だからです。
 
物語の骨格は大体こんなかんじ。
 
1、いま自分や周りが
どういう気持ち/状況か、
がハッキリしている。
 
2、それに対して何をするべきだろう。
と考え始める。
 
3、これが行動となって、
運命が形をとり始める。
 
…こんなにシンプルなのに、
自分に出来るか、と言われたら
とてもむずかしい。
 
これって、平和ぼけなのかも。

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