実感のわく比較
よく、
「東京ドーム何個分のおおきさです」
みたいなことって、
いまだに比較のするときの慣習に
なっていますよね。
理由はわかりませんが、
数値を聞いても実感できないとき、
他のもので例えられた方が、
何となくでもイメージがつきやすくなる
と思うんです。
*
そこで思い出したのが、
ボーイスカウトでやった
「計測ゲーム」の記憶。
ボーイスカウトには技能が習得できると
「技能章」というワッペンが
もらえるのですが、
そのなかに「計測」という項目があって、
メジャーとか定規を使わずに、
モノの長さを測るという技能を
会得しようというもの。
たとえば、
100mをメジャーを使わずに
計測したいとき。
まずは、自分の一歩の長さが
どのくらいか知ってさえいれば、
何歩歩けば100mかって
わかるんです。大体ですが。
じゃあ、今度は、
東京タワーの高さは歩いて550歩分だとか。
そのみちのりを振り返って、
へえ、こんだけなんだな、と実感。
自分の体のサイズを覚えておけば、
大体これくらいのサイズだろうというのが、
定規がなくても分かるんです。
ひじから指先までの長さは
身長の4分の1とか、
人差し指の第一関節までが3センチとか。
完璧で正確じゃなくても
けっこう役に立つし、
実感に落とし込めるのが
楽しいんです。
*
大きさや数値って、
聞いただけだろイマイチ分からない。
でも実感できるものと
比較してイメージすると
なんとなくですが、感覚が分かることが
あります。
体だけじゃなくて、
自分が良く親しんでいるモノを
なにかにたとえたりも。
子どものころの記憶をたどると、
大型船や旅客機の大きさって、
自分のいつも寝ているベッド何個分かな?
とか。
それで、自分の巨大なベッドが海や空を
旅しているようなイメージをしてみたり。
*
あとは、
もしも太陽の大きさがドッヂボールの
ボールだったら、
地球はゴマ粒くらいかなとか。
えーこんなに小さいの!みたいなの。
小学校でやったなあ、という記憶。
新品の鉛筆がスカイツリーだとしたら、
人は消しゴムのカスよりも
ずっと小さいよなとか、
机の上で簡単なミニチュアを作って
大きさを想像するのも楽しい。
*
東京ドームってそもそも、
自分の家が何個分なんだろう?
って、
自分の家がいくつもつながってできた
迷宮やお城のようなものを想像して
楽しんだり。
大きさを実感するのに、
あり得ない状況を想像するのって、
わくわくしますよね。
2021/06/27