大人のような子供のような顔
インスタグラムは、どうやっても
反応が薄いので、やっても
やきもきするというか、
じれったいというか、
もどかしいというか…
なのだけど、いい点が一つあった。
それは、他人の家族アルバムが
見放題だということ。
他人への共有力がこの時代ならではの、
すごさ。
見ていると、家族によって
センスの違いを感じて、面白い。
たとえば、(全員ではないけど)
シングルマザーの方の投稿には、
すごく楽しそうで、
子どももも心のそこから喜んでるんだけど、
どことなく切なく甘い雰囲気が
写真から読み取れたり、
他には、日々とにかく写真に
撮りまくり、
子供もカメラを向けられることに
抵抗がなく、
ポーズをとったりしない自然の振る舞いを
たくさん載せているのもある。
すごくいい。
はい、写真とるよー、
はいポーズ!
みたいな、写真って正直まったく
面白みがない。
いつもの「素」の様子が、写真から伺えると、
こちらもつい顔がほころぶ。
*
1歳くらいから、もういろんな顔が
できるようになるけど、
もっとも豊かになるのが、
2歳後半から3歳にかけてかなー。
他人の子だったら、いつでも3歳の子は
見られるけど、
親にしたら、一生に一度の3歳だからなあ。
と思う。
あっという間に、4歳になり、5歳になり
小学校へ上がり、
どんどん精神的にも大人に近づいて、
背も伸びて、
一人でも大丈夫になっていって…。
その頃に、この子たちはどんな顔を
するんだろうかと、
他人ながらに想像する。
3歳の時のこんな顔は、
もうできないのか。と思うと
やっぱり、切ない感じ。
でもほんとに時々大人でもあるなー。
はっとしたとき、
前頭葉ではなく、大脳基底核で動いた瞬間
というか、
人の目を意識したのではなくて、
反射神経的に自動に出てきたような
顔がとてもいい。
それを3歳の子が
大人っぽい顔としたと言うべきか、
大人が無垢な
子供っぽい顔をしたと言うべきか。
そんなどちらともつかない
子供も大人ももっている、
ふとした顔。
これを来年に刊行予定の
「こんなかおしてあいうえお」の
スケッチとして観察しています。
2018/06/09