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会いたかったわ!

「泣かないで、毒きのこちゃん」を
読んでいます。
 
…カテジナは森の草原で日なたぼっこ
しているクマをみつけて、
思いきり抱きつきました。
「クマさん、クマさん、会えてうれしいわ!」
 

 
…ここで、本から顔をあげました。
ああ、こういうことってあるなあ。
家で飼っているネコにも、
思いきり抱きつくことがある。
 
でも、広い森の中で出会いがしらに
なるのと、
2階建ての一軒家で出会うのとでは
喜びの度合いが違ってくるように
思います。
 
そこで、本を読むのを止めて、
こんなことを想像しました。
 
自分の家がとても広かったら
どうだろう、と。
リアリティを深めるために、
お城のようなだだっ広さではなく、
今のじぶんの家の間取りで
上下50階にもわたる建物だったら、と
想像してみる。
 

 
勿論エレベーターがついていますので
いろんな階をいったりきたりできる。
 
家族は、大体何階と何階に
それぞれの部屋があるということを
決めているので、
探すのにさほど苦労はいらない。
 
問題はネコです。
好奇心旺盛で、狭い所好きで、
要するに探検好きなうちのネコにとって
50階の家は森の中も同然。
 
見なくなると、何日も会えない、
という時期も続くことでしょう。
 
この家のどこかにいることは間違いない
のだが、いったいどこにいるのだろう。
 
そうこうしながら、日々を過ごしていく。
 
ある日、家に帰って来て、
17階のリビングにきてみると
なんとソファーに横たわって
ネコさんがすやすやと眠っている
ではないか。
 
「ネコさん、ネコさん、会いたかったわ!」
 

 
こういう気持ちだろうか。
とここまで想像して、
本の続きにとりかかりました。
 

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