その先のこと
言葉を平面の上だけではなく
空間のなかで関係づけよう、
と考えると、
「変化する言葉」という方法を
取り出すことができる。
これは何かに光を当ててできる影の
かたちと同じ仕組み。
影は三次元の物体を、二次元に
変換したもの。
これは、モノの角度を変えると
影の形も変わる。
*
二次元世界に住む人々を描いた
「フラットランド」という小説に
おもしろい話があった。
平面(彼らの世界)に立体の球が
上から下へ通過するとき、
二次元の住人には、
小さな円が、次第に大きくなって
大きくなったかと思うと
だんだん小さくなる。
という具合に見えるのだそうな。
つまり、
二次元の世界の人々にとっては、
三次元の物体は「規則的な流動体」のように
認知されているのだという。
これは影の話と一緒で、
ジェットコースターの線路は
複雑にくねくね入り組んでいるけれど、
決して交わることがない。
けれど、その下にできる影は
かさなり合っている。
二次元の世界の人にとって壁のように
みえるけれど三次元の私たちから見れば、
ちゃんとすき間が開いている。
四次元以上の多次元の人からみたら、
三次元での壁は壁ではなく、同時に
表も裏も見れてしまうような
鳥瞰図的な視点があるのかもしれない。
(話がずれましたが。。)
*
いいたいのは、
言葉は二次元で捉えるもの。
いいかえれば、
言葉は二次元の住人なのです。
それを空間的に関連づけることで
流動する仕組みを持つことになる。
言葉の連なりに多様な分岐点をつくって
そこを自由に行き来できる、という
言葉の散歩道みたいな空間が
いまのところの考えであった。
しかし、その先を考えないとならない。
次のトップイメージの実験では
なにか今までを越えるようなものを
作らなければ、と思っています。
2012/11/30