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うしろめたい占い

以前、古本屋さんで展示をしたときに
店主の方と話をしたことがあった。
 
そのときに言われたことが、
なんとなく記憶に残っていて、
たまに思い出して励みになる。
 
「まわりのことは気にしないで
自分のペースを活かして」
 
ということと
 
「チャンスは逃さない」
というようなこと。
 

 
よく言われるような話ではあるけれど、
誰に言われたか、と、
どういうタイミングで言われるか、
ということが要因で説得力も増す。
 
…とはいうけれど、それにしても
どうしてこんなに記憶に残っているんだろう。
 
 

 
 
たぶん、それは
もともと自分のなかに隠れていた
セリフだったからかもしれない、と思う。
 
思えば占いだってそうだなあ。
 
どうしてあんな紙っきれ一枚に
一喜一憂するのかっていえば、
どことなく「それはそうなんじゃないか」
と思い当たる節が自分の中に
あるからだろうな、きっと。
 
なんだろう、
うしろめたさみたいなものが。
 
おみくじや占いをやって
「やっぱり」とか「分かってる」とか
思うのは、同時に自身を自覚したという
ことなんだろう。
 
なにかが好きだとか
これが面白い、とか思うのも、
(好きじゃないな、と思うのも)
ことごとく自分の中にそういうものが
あるからだろうな。
 

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