「二歩」予告
二歩としてのはじめての作品を
製作中です。
「二歩」はまだ生まれたばかりで、
紹介できる過去の作品も、
ホームページもまだありません。
ということで、
どんな作品を作っているのか、
この場でちょっと予告をしようと
思います。
*
私たちが素材として用いるのは
「複写式の伝票」。
手書きでの複写。
広いとらえ方をすれば、
これも「印刷」のひとつ。
伝票のなかでも、
特に「ノーカーボン用紙」を
使います。
これはとても不思議な素材。
裏面にカーボンを敷かないでも
あの伝票独特の青いインクが
下の紙にうつります。
筆圧によって
複写される濃度が変わったり、
自分の書き味がそのまま
ぼやけた青い線というトーンに
取り込まれるおもしろさ。
なにより、
あの「事務的な質感」の魅力。
原始的にも思えるけれど、
実際、あの薄い紙の中には
かなり特殊な加工が
施されているようです。
*
そのような素材を、
二歩としてどのように捉えるか。
伝票には、もともと
「同じものを複写する」
という機能があるのですが、
私たちは、
「同じものにならない複写」
ということを要点としました。
ひとまずは試作のα版として
いろは展に並ぶ予定です。
ぜひおたのしみに。
2013/02/14