「ゐ」「ゑ」の生き残り?
あいうえお表のことを、
「50音表」ということがある。
でも実際使われているのは46音。
残りの4文字はどこへ消えたのか。
普段は「やゆよ」とか「わをん」
と言っているけど、
実は、「やいゆえよ」
「わいうえを」があるらしい。
なので、「い」「う」「え」が
最初の「あ(い)(う)(え)お」と重複している。
もともとは、なんだったんだろう。
かつての50音表を確認してみよう。
(wikipedia参照)
や行、わ行に、なぞの文字
「以」「江」「汚」?
があるが、これは当て字か?
今は使われなくなった「ゐ」「ゑ」は
なんとなく知っているけど、
それ以外は、よくわからない。
実際、書き方は平安時代くらいから
すでに曖昧だったみたい。
一方で発音に関しては、
現在と違って
「い」と「ゐ」などが
区別されていたんだろう
と今になって思う。
中学校の頃に、古文の授業で
先生が「今にはない発音が
昔の日本にはあったのだ」
と言ってたのを聞いて、
本当かよ、と思っていたけど。
*
というのも、
や行に関しては、
燃えるの「え」は「や行」の「え(江)」
(発音的には「ぃえ」)
なんだって。もともとは。
今は「や行」で活用する動詞は
ないんだけど、古文で言うところの、
「燃ゆ」だったから、
「燃える」も歴史の文脈からみると
「もぃえる」に属するのだそうな。
潜在的ではあるのせよ、
今でも「江」(ぃえ)の片鱗があると思うと
なぜだかうれしい。
1000年来の雰囲気を少し感じられたような
気がして。
*
もうひとつ。
フランス語でリエゾンっていうのがある。
音のつながり方で、発音が変わるというもの。
日本語でいうなら、
因縁が
「いんえん」→「いんねん」
反応が
「はんおう」→「はんのう」みたいな。
そこで、こう思う。
(歴史的に合っているか、
そうじゃないかは別として)
う段、お段から、「い」や「え」に
音がつながるとき、
「ゐ」(うぃ)や「ゑ」(うぇ)に
似た音にリエゾンする。
…
分かりやすいところから
たとえると、
う段、お段から「あ」には、
発音しにくい。
「ふあっとする」とか「ふあん」とか
「モアレ」言うおうとすると
「ふわっとする」、「ふわん」
「モワレ」に発音してしまう。
と、いうように、
●「縫い物」が
「ぬゐもの」(ぬうぃもの)
●「食い物」が
「くゐもの」(くうぃもの)
●「ツイッター」が
「つゐったー」(つうぃったー)
●「ゆうえんち」が
「ゆうゑんち」(ゆううぇんち)
●「ほいくえん」が
「ほいくゑん」(ほいくうぇん)
●「スエット」が
「スヱット」(すうぇっと)
…
「たいくつ」の「い」は「い」
「こたえ」の「え」は「え」
と比べると、
「つくえ」も「つくうぇ」と言っている。
ような気がする。
どうだろう?
さっきの「ふあ」ほどは、
言いにくくないので、
淘汰されたんだなと分かるけど、
多少は「ゐ」「ゑ」になってはいないか。
*
もっと「ゐ」「ゑ」を使ってもいいのに
と思う。
い、え、ではなくて、
「うぃ」「うぇ」という解釈にすれば
「nintendoゐ」とか、
「ゐーくえんど」とか
「ゐんどうず」とか、
かっこよくない?
「ゑすたん」とか、
「ゑーぶ」とか
外来語にいいじゃない。と思ったり。
2018/05/29