worksは8/24に更新しました.

図書館のスイッチ

図書館と教室は似ている。
 
資料を求めて比較的おおきな図書館に
行ってきたのだけど、あそこには
なにかが溜まっている、という印象がある。
本が溜まっているんだけど、
もっと別な鬱屈としたもの。
 
空調の問題だろうか。
あの妙な静けさだろうか。
だだっ広い長机だろうか。
本屋ともカフェとも違う、しん、と
したものが押し合いへし合いしている、
つまり、眠くなるってこと。
 

 
高校の時いつも気になっていたのは、
どうして授業中あんなに眠かったのに、
休み時間になった途端、ぱっと
目が覚めてしまうんだろう、ということ。
 
あれはなんだろう。
タリーズコーヒーかなにかで、
コーヒーを机において本を読むのなら、
ぜんぜん眠くはならない。
 
でも、図書館の長机でじっと読もうとすると、
視界がぼやけてきてしまう。
 
図書館という空気に飲まれてしまうからか。
授業もおなじ。
「先生と教室」という密閉された空気に
とらわれてしまって催眠にかけられたようだ。
自由がきかなくなる。
プロレスでいうなら、
押さえ込み技で3、2、1…、ぱたん。
みたいな。
 
カフェとか本屋は、それぞれが分離している。
分離して自由に動き回っている。
活発である。それがぼくには心地いい。
 
まわりがぱちぱちと弾けているので、
じぶんにもぱちんと当たって
自発的な活動を誘発してくれる。
自発的な活動というのは、
「自分が自分である状態」という無意識の
スイッチがオンなのだという気がする。
 
自分の意思ではなく、スイッチがある。
たとえば、部屋にこもっていると、
どうしても考えがはかどらないのに、
玄関を一歩でて、歩くだけでいつのまにか
考えは進んでいく。みたいな。
 

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