worksは8/24に更新しました.

ブログじゃないから

ここで書くことは、
「ブログじゃないから」
という心づもりでいる。
 
ブログじゃないから、最近の近況なんか
書かない。
たとえば、今週、ぼくは引越しが控えていて、
しかもその引越し先が
かなりいいところで自慢したい。
とか、書かない。
 
具体的には「まず立地がいい。」とかね。
かつての米軍基地の文化のなごりがあり、
一流ミュージシャンがライブを開催ような
元米軍居住地域だった公園があり、
決して都会的ではない、
いい雰囲気の賑わいがある町だ、とか。
書いてはならない。
 
さらに「物件もいい」なんて書いたら
もう終わり。
壁も天井もぶち抜かれて
あらわになった柱が、白塗りにされて
おしゃれでビンテージなたたずまいを
演出しているとか。
 
窓が3面あって、水回りのタイルが
かわいくて、床もしっとりした木の板が
張られていて、
いい雰囲気のカフェみたい…
と、うっとりしていることとか。
 
そういうことは書かない。
単なる自慢じゃないか。
 

 
あとは、ブログじゃないから、
文章にして考え甲斐のあるもの以外は
書かない。
 
たとえば、絵を描いている時のこととか。
ふつうに紙に描いていては
形をとるのが難しいから、
トレーシングペーパーをつかって
反転してみていることとか。
 
そんなことを書いてどうする。
 
他にも、これは自分で開発した手法なのだが、
水彩で塗る前に、シワなしPITというノリを
下地で塗って、乾かしてから水彩を塗ると
特殊な溶剤をつかわなくても、
水彩では出せない味のある「ムラ」が
出せるとか。
 
そんなことを書いて、
一体誰のためになるんだろう。
 
まだあって、
どんなに気を遣っているつもりでも
自分は人より手が雑で、
中学校の頃、アクリルで塗る
12色相関の課題がぐちゃぐちゃで
成績が2だったことをあらためて
実感しているとか。
 
そんな恥ずかしいことを書いて
なにが楽しいんだろう。
 
それで、
ラフな線で描かれているアメリカの
絵本や童話の挿絵をみて、
下手うまだな、と思っていたものが、
じつはこれ、微妙な立体感をちゃんと
表現していて、すげーうまいし、
力の抜き加減が自然で違和感がない。
ということが、今になって
実感できたことがショックだった。
とか。
 
そういう、考えが個人的な範疇を
でないものは
書いてもしょうがないと思う。
 

 
お分かり頂けただろうか。
ここでの作文は、ブログではないから、
上記したような内容は、
これからも、決して書いてはいけない
と思っている。
 

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