worksは8/24に更新しました.

コップにも雨が降る

最近、冷えたサイダーをコップに注いで
一口、一口、のどごしをあじわうのが
楽しみの一つなのですが…

しばらく置いておくと
コップに水滴がつきますよね。

それって、なんとなく空気中の水蒸気が
コップで冷やされて水滴になった

というのは知っている。

でも、それが雨と同じである
ということは、意外に思う人も
いるんじゃないかと思うんです。

いきなり理科的な話になりますが、
数字で見ると、一目瞭然。

例えば、今の気温が20度だすると
飽和水蒸気量が17.3g/m3なのだそうです。

一方、
コップの表面温度が5度だとすると、
そこだけ飽和水蒸気量が6.81g/m3に
なります。

すると、その差の10.49g/m3が
水滴となってこぼれてくる。

という仕組みなんです。

空気は温度が高いほど
ふくらむ。

ふくらむと、
水蒸気をたくさん抱えることができるんです。
吸い取り紙のように、
触れたものの水分をしゅんっと
吸い込んで、たくさん運べるようになる。

反対に、温度が下がるほど、
水蒸気を抱えきれなくなる。
空気はしぼんで、手に持てなくなった
水をぽろぽろと落としていく。

今目の前にある
サイダーのコップが、
直径1キロくらいの巨大なものになって
町の上空にあらわれたら、
その下は雨が降る。

仕組みは同じなんです。

だから、コップの表面についている
水滴は、ここだけに降った
ちいさな雨。

机の上にコップの大きさ分だけの
みずたまりをつくります。

これを人の気持ちでたとえたら、
おもしろいな、と思ったので、
明日書きます。

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