コップにも雨が降る
最近、冷えたサイダーをコップに注いで
一口、一口、のどごしをあじわうのが
楽しみの一つなのですが…
しばらく置いておくと
コップに水滴がつきますよね。
それって、なんとなく空気中の水蒸気が
コップで冷やされて水滴になった
というのは知っている。
でも、それが雨と同じである
ということは、意外に思う人も
いるんじゃないかと思うんです。
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いきなり理科的な話になりますが、
数字で見ると、一目瞭然。
例えば、今の気温が20度だすると
飽和水蒸気量が17.3g/m3なのだそうです。
一方、
コップの表面温度が5度だとすると、
そこだけ飽和水蒸気量が6.81g/m3に
なります。
すると、その差の10.49g/m3が
水滴となってこぼれてくる。
という仕組みなんです。
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空気は温度が高いほど
ふくらむ。
ふくらむと、
水蒸気をたくさん抱えることができるんです。
吸い取り紙のように、
触れたものの水分をしゅんっと
吸い込んで、たくさん運べるようになる。
反対に、温度が下がるほど、
水蒸気を抱えきれなくなる。
空気はしぼんで、手に持てなくなった
水をぽろぽろと落としていく。
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今目の前にある
サイダーのコップが、
直径1キロくらいの巨大なものになって
町の上空にあらわれたら、
その下は雨が降る。
仕組みは同じなんです。
だから、コップの表面についている
水滴は、ここだけに降った
ちいさな雨。
机の上にコップの大きさ分だけの
みずたまりをつくります。
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これを人の気持ちでたとえたら、
おもしろいな、と思ったので、
明日書きます。
2021/05/28