worksは8/24に更新しました.

もつれっ舌

「不思議の国のアリス」の
ルイス・キャロルこと
チャールズ・ラトウィジ・ドジソンは、
どもりがあって困っていたそうな。
 
教師だったので、教え子の子供たちに
うまくしゃべれていないことを
いたずらに指摘され、
一週間ほどで「もう耐えられない」
などというようなことを
日記に残していたという。
 
なんというか、大変失礼だけれども
名前からして「ドジ」で「損」みたいな
感じもしてくる。
 

 
それでもお気に入りの少女たちとの
交友関係の中にはそういう
「ドジ損」的なことはなかったみたい。
むしろ流暢なほど、相手を楽しませて
とりこにしてしまう魅力さえ
あったのだといいます。
 
そこから不思議の国のアリスの
お話は生まれたのだし、
そのほかパズルやことばあそび、
嘘と本当の境目のわからぬ冗談、
想像力をくすぐるような小話など、
たくさん描かれた。
 
さらに彼は非常に熱心な努力家で、
教師などの仕事のかたわら
友人の女の子に手紙を書いたり
個人的に数学の研究をしたり
夜も遅くまで起きていたのだそうです。
 

 
京都の展示場に座っていると、
ありがたいことに見に来ていただいた方と
すこしでもお話する機会に恵まれます。
 
ただ、作品を作るのにすべて
出し切ってしまった感があるからか
ぼくが言える台詞といえば
「ふが」
とか
「ふがふが」
とかしかないのである。
 
まともにお話ができずに、
申し訳ない気持ちでいっぱいです。
 
そんなときに、いいわけまじりに
ドジソンのことを
思い浮かべてしまうのです。
 

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