ことばの実験室 更新2019/7/15

迷子日記

旅行に行って、一番わくわくするのは、
目的地のない散歩。

なんの変哲もなさそうな住宅地とか
畑とか、線路沿いの道とか、
大きな通りから逸れて、
その土地の人たちの生活環に
紛れ込むことが、
密かにぞくぞくする。

トゥルーマンショー」という
映画をご存知の方も多いかと思うけど、
撮影のために作られた虚構の町から、
抜け出して、
裏の見てはいけない現場を
歩いて回っている、
というような快感。

それはなにも旅行に行かなくても
近所でもある。

駅への道、とか、
このお店に行くための道とか
いつも通る道ではない
全然知らない近所、という場所が
たくさんある。

狭山市に越してきてから、
散歩のおもしろさが
爆発している。

というのも、雰囲気が
均質ではないから。

あ、このあたりは、
平成以降に作られたな、とか、
ここは昭和のままだな、とか、
あるいは、
江戸から変わらないんじゃないか、
というようなところもある。

その入り乱れ具合が、
よく見ると激しい。
よく見ないと気が付かない。

ちょっと角を曲がると、
うわーとおもって、思わず止まって
景色を眺めてしまう。

そういうときの多くは、
この角度から見た景色、だったり、
曲がり角の突き当りに見える
風景だったりする。

で、そこへ行ってみると、
大したことなかったりして。
これをぼくは「曲がり角の魔術」
と呼んでいる。

ともあれ、
居場所感覚がとってもいい、
という箇所がいくつか見つけられる。

その正体は
歴史が古いということだと思う。
景色に対する感覚が絶対に、
昔の人と今とでは違ったんだろうな、
と思う。

急に別世界にきたような
不思議な気持ちが蘇った気分。

具体的に。
入間市駅あたりから、
入間川(豊水橋)をわたって、
水富地区へ。

名前の通り、耳を澄まして歩くと、
どこを歩いていても、
水のころころという流れが聞こえる。

入間川から水を引いていて、
水路がそこらじゅうにある。
道が狭い。迷路のように。
神社もそこらじゅうにあって、
一見、なんの変哲もないんだけど、
凝縮したような、古い風景が
ぽつぽつと残っている。

そこから広瀬へ出て、
丘を上がると地名も広瀬台になる。
さっきまで通って道が一望できる。

もう少し行くと、
大学や工場地帯になるので、
このあたりで、入間川方面に帰る。

こんどは、広瀬橋を渡って、
稲荷山公園の方へ。

あ、こんなふうに
地図貼っていくと、面白い。
たまにやろうっと迷子日記。
ほんとうは、もっと詳細にやりたい。

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