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ことばの実験室「しらんちゃんのかんちがいそうだんしつ」更新2018/12/27

足りない言葉を探せ

言葉で人を動かせるって面白い。
という感覚は、子どもの頃からある…
らしい。

「日本語相談」(朝日新聞社)のシリーズを
読んでいると、
人に話したくなるネタを見つけるんだけど
問二〇〇(第四巻)のもそう。

簡単に言うと、
「子どもが汚い言葉を使って
喜ぶのはなぜか」という相談に
井上ひさしは、
「言葉ひとつで大人の態度が
変わるから」…と回答している。

うんち!
と言うと、とりあえず周りの大人が
大変!とか臭い~って騒いだりする。
それが冗談だと分かると、
変な顔をしたり、叱ったり、笑ったり、
なにかしらの反応をしてくれる。

と、いうことは、
自分の使った「うんち」という言葉は
誰もが知っているし、
その上、魔法のような刺激を放ってる。
そんな気がしてくる。

すると、「汚い言葉」という
魔法のステッキを
あちこちで振り回したくなる。
周りが変化するから、面白い。と。

伝わるというのは、
その言葉の意味を、ぼくも知っているし、
相手も知っている、ということ。

そんな言葉は、汚いものに限らず、
いくつもある。
2歳から3歳に覚えた言葉の
使用頻度ランキングを
調査した結果があるので、ご覧頂きたい。
昭和36年から5年間の古い情報だけど、
これ。

1位これ
2位いる
3位ない
4位ここ
5位いく
6位する
7位いい
8位やる
9位くる
10位なに
11位ある
12位いや
13位こっち
14位こう
15位いう
16位どこ
17位とる
18位そう
19位なる
20位たべる

これを見ていると、
自分から会話の促すような言葉って
あんまりないよなあ。

ママやパパのお話に対する
受け身やカウンターパンチ的な
身のこなしから言葉を覚えている
印象がある。

意味のない、あるいは辞書にないような
言葉にならないことを言っても
大人には伝わらない。
(これはきっぱりと)

でも、上位20位であげた言葉は、
たった2文字くらいのものだけど
どれも大人を動かしたり、
反応させたりする力が
あるんだろうな、と想像できる。

それで事足りる時期はある。
でも成長すると、足りなくなる。
だから、もっと言葉を覚えるんだけど…。

大人になった自分が
「上記の言葉しか使っちゃダメ」
というルールを決めて会話したら
どうなるんだろう?

あんがい足りちゃうかもしれないし、
そうでもないかもしれないけど、
ぼくは、どのくらい不便するか、を
実感してみたい。

想像するのは、まずは自己紹介とか、
身の上話のような人間関係のセットアップは
難しいだろうな。

何をもって事足りるかというと、
人を動かしたり、動いてもらったりする
ためだと思うんだけど、
自分の場合は
どういう都合で不便に思うんだろう?

そのときにどんな言葉が
必要になるんだろう?

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