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ことばの実験室 更新2019/4/23

言ってないけど、言ったつもり?

子どもが言葉を覚え始めると、
時々変な使い方をするっていう話を
見たり読んだり聞いたりする。

たとえば、
お金の値段は「高い、安い」
というから
ビルの高さも「高い、安い」
という言い方になったり。

「〇〇さん」って人の名前の後に
付けるものだから、
「富士山」も人の名前だと思ったり。

「ウルトラマン」を好きな子が
パパの職業を聞いて
「パパってサラリーマンなの!
ウルトラマンのともだち?」
と言ったり。

こういうのって、
実は、そう言う子どもたちが
変なのではなくて、
大人の方が特殊な変格活用を
使っているんだと思うんです。

つまり、大人の方が変だよ、と。
思ってみる。

上記の例でいえば、
子どもは、ちゃんとある事象から
ルール化して考えている。

お金は「高い安い」なのに、
どうしてビルの高さは「高い低い」なの?
と聞かれても、大人は説明ができない。

子どもの方って、
ことばの受け止め方が
とってもストレートなんだ。

大人にしてみると、
「文字通り」っていうのが、
通用しなくなる。

こんな例がある。
twitter
#字義通り捉えあるある より。

●「お皿洗っておいて。」と
子どもに言ったら、
器用にお皿だけ洗って戻って来る。
コップや、おはしはどうした…、みたいな。

特に日本語って、主語や述語が
なくても会話が通じることがある。

言葉にしたことだけが
意味ではない、という
暗黙の了解ならぬ、暗黙の推測がある。

●他にも…、
母「お風呂みてきて」
子ども、お風呂とリビング往復
母「どうだった?湧いてた?」
子「見たけど、わかんなかった」

●「お手洗いお借りしますね」と
トイレに行ったのをみて、
小学生の女の子は
「手を洗うのにどうしてトイレにいくの?」

●自転車が片づけられず
グズグズしてたら「頭を使え!」
と言われ、
頭でサドルを押しました。

●お店に置いてあるアンケート箱
『お客様のお声をお聞かせください』
「(箱に向かって)あー!」

●『なにをしてるのよ!』と怒ったら
『ママに怒られてるけど?』と言われた。
いや、そういうことじゃなくてね。
たしかにそうなんだけどね

自分たちの「ふつう」をちょっと
疑いながら、面白がってみる。

大人は、言葉にしていないことも
伝えようとしている、
実はなんかややこしい。

上記の例を見ると、
子どもから大人に対して、
「でも、それって、言ってないじゃん。」
って言えるのが皮肉で面白いし、
どれだけ自分の伝えたいことを
言葉にして「いない」のか、
考えるきっかけになりそうだな。

なんでもない、と思っていたことを、
「実は変じゃん」と思えることが、
面白さのはじまりのような
気がしています。

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