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血を出す師匠

なにかを面白がるときって、
自分の場合、人を好きになることから
始まる気がする。
 
例えば落語。
落語はなんとなく興味はあっても、
どういうふうにとっつけばいいのか
よくわからなかった。
 
いまではyoutubeがあるので、
昔のテレビ番組の録画やラジオの
音源がたくさん残っている。
 
そういうのを伝っていくと、
立川談志っていうなんか変な人がいる。
対談やバラエティーに出ているのを見て
なんだか惹き付けられる。
落語が上手とかそういうのじゃなくて、
人柄が魅力的だった。
表現の仕方が難しいけど、
正直な人だなあと。
 

 
海外の俳優がインタビューで、
かっこよさを保つ秘訣はという質問に
「簡単なことさ、毎日髭を剃ること」
だといった。
これを見た立川談志は、毎日剃ったら、
血が出るだろ、といった。
 
髭は伸びきって肌の上に出てくる前に、
いわゆる青髭として肌の下に
半分埋まっている状態ってのがある。
 
肌の上まで伸びきらないうちに、
(一日という髭にとって短いスパンで)
剃ると、上手く剃れない。
 
半分肌の中にあるもんだから、
剃りあげるときに皮膚までもってっちまう。
 
それで血が出る。
 
あるときに、男っていうのは
女の生理のつらさを知らないんだ、
と奥さんに言われたが、
お前、男は髭を剃るとき血がでるんだ、
と言いかえしたが話にならなかった。
というような話をしていた。
 

 
これって、男なら誰しもが、
共感できると思うが、
誰にも聞いたことも、教わったことも
思えばない。
という妙なところを突かれて驚いた。
なんか、すごみをかんじる。

もう一人好きな人ができたのだが、
弟子の立川談春。
著書「赤メダカ」が面白い。
 
中身については省くけど、
落語界にあるような師弟制度って
いま、あんまり聞かない。

憧れの偉人と隣り合わせで暮らす、
という事がまたとなくうれしくもあり
恐怖でもある。

いいつけ仕事にせよ落語修行にせよ、
「だれのためにやってんだ」
と言われたときの解答がひとつしかない。
自分のためなわけない。
憧れの偉人である師匠のため。
と思えば、何事もただでは許されない気がする。

そんなぴりぴりしたような気持が
もしかしたら、
今ぼくに必要なのかもしれないと
思って、ちょっとした恐怖感をおぼえる。

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