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無邪気なピノキオ

「なまけぐせは悪い病気で、
すぐにもなおさなくてはなりません。
ええ、小さい子どものうちからでもね。
そうしないと、しまいには
それで命を落とすことになります。」
 
というのは、ピノキオに出てくる
青い妖精の台詞。
ディズニー映画のものではなく、
原作のもの。
 
M.センダックが「ピノキオ」について書いた
文章を読むと、原作とディズニーについての
ピノキオの違いが語られていた。
 

 
原作のピノキオは、生まれつきの悪い子で
多くの災難に出会う。
悪の化身のようなものであるという。
 
そして青い妖精に上記の台詞を
言いつけられる。
これを原作では「人を去勢してしまう愛」
だと表現している。
それって、どういうことだろう。
 
当人の善悪問わない根本的な
エネルギーを削いでしまうという、
指導のことか。指導というより
そうならざるを得ない状況に
追い込むような恐ろしい制圧。
 
これはまさに現代の構造
そのもののように感じる。
 
結局、ピノキオは、
本能の警告にしたがって、
怠惰と邪悪の路のほうを選び取り、
さっさと逃げてしまう。
 
これはとても正直なこと。
 

 
ディズニーのピノキオでは、
いたずら好きの、天真らんまんな子ども
という印象をもっている。
その点が原作と描き方が違う。
 
妖精から「あなたは変わらないとならない」
という意見を必要とされないような
無邪気な子として描き変えられている。
 
「いい子」になれというのではない、
「こうなれば」とか「ならなければ」
といった条件とは無関係でいる。
 
彼が様ざまな冒険の地雷原を
無事に通り抜けて、
彼に本当にふさわしいものを
手に入れ、成長する様をそっと
見届けようという気持ちにさせる。
 
必要なのは、
「人を去勢してしまうような愛」
ではなく、
自身にふさわしいものを
見つけることを願う
ということなのだろう。
 

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